■新緑と夏鳥
そろそろ梅雨の時期を迎えますが、雪入山の森はサクラやコナラ、クヌギ、モミジなど落葉広葉樹の新緑に包まれ、気持ちのよいハイキングが楽しめる季節になりました。
また、野鳥たちにとって一年で最も大切で、忙しい時期です。親鳥たちはそれぞれ好みの場所に巣を作り、卵を産み、ひなを育てて自力で餌がとれるようになるまで面倒をみます。柔らかな新緑の木々には、その葉を餌とするさまざまな昆虫たちの幼虫がたくさん発生します。子育て中の親鳥たちの多くは、柔らかくて消化がよく、栄養価も高い昆虫の幼虫をひなの餌としています。山の森の木々が虫食いだらけで枯れたりしないのは、鳥たちがせっせと虫取りをしてくれるからです。
初夏の森に暮らす野鳥たちの中で人気の高いものは、やはり姿も鳴き声もきれいな鳥です。その中でもキビタキは一、二を争う美麗(びれい)な小鳥です。頭から背中、尾が黒く、喉からおなか、腰、目の上が鮮やかなオレンジがかった黄色をしています。学名についているナルシシナはラテン語で水仙を意味しており、まさに黄色い水仙のような鮮烈さがあります。
ネイチャーセンターでは、双眼鏡のレンタルをしていますので、雪入山の森で美しい夏鳥を探して楽しんでみてはいかがでしょうか。
問合せ:雪入ふれあいの里公園ネイチャーセンター
【電話】0299-59-7000
※来月は、かすみがうら市水族館によるコラムを掲載予定
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