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【歴史にふれる】「力くらべ石」のある神社のお祭り

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茨城県かすみがうら市

今月は、志戸崎集落にお住まいの市民学芸員貝塚久美子(かいつかくみこ)さんが、志戸崎鹿島神社について語ってくれました。

志戸崎集落の鎮守的役割の鹿島神社は、親しみを込めて「明神さま」と呼ばれています。神社では、お宮参り、七五三のお祝い、厄おとしなどの行事が行われ、地域に住む私たちの生活の中に息づいています。
境内には「力くらべ石(一般的には力石)」と呼ばれる大きな石が数多くあります。農業が主な仕事であった時代に象徴される石で、石から当時の様子を伺うことができます。
当時、主な仕事といえば米作りで、収穫した玄米は俵に入れ馬の背中に積むのが決まりでした。この作業を一人で行うことによって一人前と認められていました。そのため「力くらべ石」を運ぶ「力比べ競争」が青年の間で行われていました。境内にある「力くらべ石」を見ると、その大きさに驚き、また当時の青年たちが怪力であったことがわかります。
また、約60年前までは、神社の例祭で力自慢の者たちによる奉納相撲がありました。神社脇の青年会事務所には、当時使用されたまわしが保管されています。力自慢の者たちは、まわしを締めて多くの人が賑わう中で雄姿を披露し、対戦後は俵の中の果物などのご褒美がいただけたそうです。
収穫祭の意味もある祭りは、毎年秋に行われ、大人も子供も楽しみにしています。現在は新しい組織で祭りを運営し、鳥居の両脇に竹や幟(のぼり)を立て、拝殿では太鼓を叩くなど、地域の祭りを大切に引き継いでいます。

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017

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