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自治体の皆さまへ

シリーズまち・ひと・しごと Vol.48(2)

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茨城県利根町

■思い出の味を、この町で。

▽お店の場所を決めた経緯を教えてください
自分のお店を持つなら利根町でオープンしたいと、最初から決めていました。小さい頃からこの町に住んでいて、地域の人に可愛がってもらったという感覚があって。地域の役に立てたらいいなという想いがありました。
でも、お店の場所選びは、思うように進まず、気持ちが折れかけた事もありました。本当は家の敷地内にプレハブを建てて製造だけをやりたかったんです。それで自分が売り歩くスタイルでやりたいなと思っていて。結局条件が合わなくて、希望は叶いませんでした。それでも諦めずに探し続けていたら、現在の羽根野の空き店舗と出会いました。
最初は広すぎるかなと思ったんですが、愛着のある早尾・羽根野台エリアという事で決めました。オープンしてみたら、目の前の道が広い事や、オープン前から地域の人が応援してくれたという事もあって、この場所にして良かったと実感しています。地域のみなさんはすごく良い方だし、目線が優しいなと感じます。

▽食材へのこだわりはありますか?
茨城県産のものを極力使う、できれば利根町産の野菜を優先して使うようにしています。今後は利根町産の米粉を使ったものも取り入れていきたいと思っています。点心のお店を始めようと決心した時に、絶対に守ろうと決めていた、「安心安全な材料を使う」「化学調味料は入れない」「極力茨城県産のものを使う」という三点は、今もこだわり続けているところです。
そして、豚肉には特にこだわっていて、茨城県産のブランド豚と言われるものをとにかく試しました。数あるブランド豚の中から厳選した「山西牧場」というブランドの豚肉を使っています。肉質が柔らかく、臭みが一切ない、ミンチにするのがもったいないくらいきれいなお肉です。

▽点心以外にスイーツにもこだわっているそうですね
私自身、父の作る杏仁豆腐はバケツいっぱい食べたいくらい大好きでした(笑)
昔ながらのひし形の杏仁豆腐は父のレシピで、タピオカミルクもお店で出していました。それ以外はだいたいオリジナルで、自由にやらせてもらってます。スイーツや期間限定まんは自分で考えて、それ以外のものはなるべく昔と同じ味になるように心掛けています。
スイーツに使用する果物もできるだけ低農薬のものを使用しています。味付けはシンプルに、丁寧に作るということを心掛けています。

▽これからの展望について聞かせてください
現在は金曜日と土曜日の週2日営業しているのですが、この店舗で曜日ごとにいろんなお店が入るというのもおもしろいかなと思っています。今日はこれを売っている日、明日はあれを売っている日、のような。
天気が良い日に、ご近所のお年寄りの方が「今日はあのお店の日だから出かけてみよう」と思ってもらえる場所になっていったら良いなと。
自分の大好きなこの地域が、にぎやかになるきっかけの場所になれば良いなと思っています。

自身が大好きだった思い出の味を、強い覚悟を持って、丁寧に受け継ぐ姿勢がとても印象的だった安希さん。
多くの人に愛された味を忠実に再現し、それを守り続ける事の難しさは計り知れません。
「Syun358.」には、昔から変わらない味と、安希さんが創り出す新しい味の両方があります。そこから生まれたキラリと光る個性は、利根町に新しい風を吹き込んでいます。

■手作り点心の店 Syun358.
利根町羽根野880-153
営業日:金・土のみ10:00~
★一人で作っており、製造できる量が限られているため売り切れ次第終了となります
instagram:@syumaisyun358

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