■町を楽しく、良くしていくために!
利根町観光協会 会長 篠塚 敦(しのづかあつし)さん
町では、夏の風物詩である「利根町民納涼花火大会」や、利根親水公園で行われている「TONE LOTUS FES.~蓮祭~」、冬には「トネマチ冬まつり」など、町内外から多くの来場者が訪れるイベントが多数開催されています。
また、子供たちに大人気のキャラクター「とねりん」を使った観光PRや、冬に役場玄関前に設置されるイルミネーションなど、これらはすべて「利根町観光協会」が行なっている事業です。
利根町観光協会は、町からの補助金や町民・企業などからの賛助金、会員からの会費のほか、とねりんグッズ販売などを活動資金として運営を行なっている任意団体です。
今回のシリーズまち・ひと・しごとは、「町を楽しく、良くしていくために」との思いから、令和5年度に、利根町観光協会の会長に就任した、篠塚 敦(しのづかあつし)さんに、観光協会の活動内容や、協会が抱えている課題などについて、お話を伺いました。
▽利根町観光協会とは、どのような団体ですか?
利根町観光協会の会則では、当協会の目的は「利根町における観光事業の健全なる振興を図り、町の文化の発展・向上に寄与することを目的とする。」と、少しお堅く書かれていますが、簡単に言うと、花火大会やロータスフェス、冬まつりなど、子供から大人まで楽しめるイベントの企画・運営や、町のグルメや観光スポットなどを掲載したPRパンフレットの作成・配布などを、町民の方には、町を好きになってもらい、町外の方には、利根町に興味を持ってもらうための活動を行なっている任意団体です。
よく、花火大会などのイベントは、町が主催していると勘違いされるのですが、実際には、観光協会が主催で行なっているイベントもたくさんあるんです。
▽観光協会の会長に立候補されたのは、どのような思いから?
観光協会へは、商工会の青年部長をしていた時に入会し、理事として運営に携わってきました。
利根町観光協会は、長年、町長が会長を務めていたのですが、本来、町と観光協会は別組織なので、協会が自立していくためには、会員の中から会長を選出するのがベストだと考えていました。
そんな時、当時会長だった佐々木町長が、「観光協会の会長を、やる気のある会員に引き継いでもらいたい」と話しているのを聞き、ほかの誰もやらないなら、自分が会長になって、この町をもっと盛り上げてみたい」と強く思うようになりました。
そして、その思いを町長と事務局のまち未来創造課長に話したところ快諾していただき、理事会・総会の場で会員の皆さまの承認を得て、令和5年度から、利根町観光協会会長に就任いたしました。
▽観光協会は、どんな人たちが会員になってるんですか?
観光協会の会員は、下は30代から上は80代まで、町内で商売をされている方もいれば、自営業、会社員など、職業も年齢もさまざまです。「自分たちの力で町を盛り上げたい。町の魅力をもっと多くの人たちに知ってもらいたい。」という思いがあれば、どなたでも入会できます。
正会員と賛助会員があって、正会員は、現在40名、イベント開催時などは、スタッフとして企画・運営などの活動をしていただきますが、賛助会員は、観光協会の活動や運営を資金面で支えていただく個人および団体で、現在15社に登録いただいています。
ほかの市や町の観光協会は、飲食店や宿泊業、レジャー産業の方など、主に観光業を営む方たちが中心となって組織されているケースが多いようですが、利根町は、いわゆる観光地ではないし、観光業を生業としている方はほとんどいないので、純粋に「町のために何かしたい」という方たちが集まっているのが特徴だと思います。
私も、本業は自営で清掃関係の仕事をしているのですが、観光客をたくさん呼び込んでも、正直自分の利益にはなっていません(笑)。
でも、私だけじゃなく、会員の皆さんのほとんどが、忙しい時間を割いて、ほぼボランティアで活動してくれているのは、本当にありがたいと思っています。
▽利根町のおすすめ観光スポットはありますか?
よく、「利根町には何もない」という人がいますが、私はそう思っていません。確かに利根町は、全国から観光客が押し寄せるような場所ではありませんが、利根町民納涼花火大会は、規模は小さいですが、会場には多くの露店が立ち並び、盆踊りや灯ろう流しも行なわれていて、昔ながらの夏祭りの雰囲気を味わうことができます。また、利根川堤防上の桜づつみでは、毎春、見事な桜のトンネルを楽しむことができます。
さらに近年は、利根親水公園の古代ハスや、大平野生植物園のヤマユリなど、自然観察を楽しみに来園される方も増えていますし、蛟神社や徳満寺、来見寺、柳田國男記念公苑、鎌倉街道など、歴史や文化を感じることもできます。
個人的には、私も昔から参加している「布川神社臨時大祭」は、もっと多くの方々に知ってもらいたいお祭りです。3年に1度だけ行われるこのお祭りは、昔から「布川のお祭り」というイメージで、布川以外にお住いの方は、見たことがない人も大勢いると思いますが、一度その迫力を生で味わってほしいです。
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