▽イベントへの出店とSNSが繋げる新たな出会い
現在では町内のマルシェだけでなく、町外や県外への出店依頼にもできる限り応じている幸恵さん。稲毛海浜公園や、笠間工芸の丘でのイベントも、主催者からの直接の依頼で出店につながったそうです。
また、つくば駅直結の商業施設トナリエつくばスクエアでのポップアップショップの出店も、他のイベントの際に声が掛かり、「手のひらのクリスマス」というテーマで、2週間の出店を行ったそうです。
「自分のお店にいただけでは、そういう機会はなかなかないんですけど、イベントに出店して、そこでまた別のイベントの声が掛かる事がよくあります」
また、長女の怜奈さんのアドバイスで始めたインスタグラムの反響も大きいといいます。最初はインスタグラムの機能を教わりながら使っていたそうですが、今では撮影からすべて一人で行い、より多くの方に届くように工夫をしながら投稿しているそうです。
「自分で作ったお正月飾りの写真を投稿したら、名古屋の方から問い合わせのメッセージが届いて、商品を発送した事もありました。長女からのアドバイスで、ハッシュタグの付け方を工夫するようになった事も、効果的に発信できるようになった理由かなと思います」
▽イベントならではの苦労も
「外でのイベントが多いので、天候に大きく左右されるのが大変ですね。準備からお店番と撤収まで一人で行うので、強風の時や雨が降った時、また夏の暑い時期は大変です」
暑い時期は充電式の扇風機をテントに付けるなどして出店しているそうですが、猛暑の中のイベント後、体調を崩してしまったこともあるそう。
また、別の仕事をしていた時は、休日は完全に休めていたそうですが、今はイベントの出店予定があると、休日でも作業することがあるといいます。
お彼岸やお盆などの繁忙期などは家族にも手伝ってもらいながら乗り切っているそうです。
▽今後の展望
「自分で楽しみながらやれるうちは、いろんな場所に行って、人脈をさらに広げていきたいなと思っています。この商店街も、お店を続けていく方がだんだん少なくなってしまっているんですけど、商店街全体でマルシェができたりしたら、地域が盛り上がって楽しそうだなって思ったりします。それには私一人では無理なので、例えば、商店街や町やとねマルシェ、いろんなところが協力し合って、商店街を盛り上げられたいいなって思います」
町民の生活に寄り添いながら、町の変化を見つめ続けてきた矢口商店。人との出会いを大切にしてきた事が、今も多くの人に愛される理由のようです。インテリアのワンポイントに、お気に入りのお花を探しに足を運んでみてはいかがでしょうか。
・店内のディスプレイは、浩一さんの趣味だというレトロ雑貨と幸恵さんが作ったリースやスワッグが見事にマッチしている
・店内には生花のほかにもドライフラワーやリースなどもたくさん置かれている。おしゃれにディスプレイされているのでインテリアの参考にも
・お正月用のスワッグは、しめ縄と水引きを外すと通常のスワッグに
・利根町文化センターでのワークショップで講師を務めることも
・イベントのディスプレイは季節によって旬の花を中心にしたものを揃えている。主催者からの依頼で会場入口に置くドライフラワーのアレンジも担当
■矢口商店/旬花~yaguchi~
利根町布川3084
8:30~19:00
定休日:木曜日
instagram @yc_agd501
イベントやワークショップ、旬のアレンジメントなどの情報満載の旬花~yaguchi~のインスタグラム。県外からの問い合わせや注文をする人もいるそうです。
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