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認知症地域支援推進員のつぶやき No. 70

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茨城県利根町

~昔話で心の安定を~
認知症は、最近の記憶を保つことは困難ですが、昔の記憶は残っていることが多いです。生前、認知症だった父も例外ではありませんでした。
以前自宅に「ヨーグルトの定期配達を希望されたため、ボックスを設置しに来ました。」と販売員さんが来られました。すでに定期配達をしていることを伝えると、「そちらはA会社さん、うちはB会社です。」と教えてくれました。二重に契約はしないはずなので、契約書を見せてもらうと、そこには父の名前と20代のころに住んでいた昔の住所が書かれてありました。まだクーリングオフ期間であり、ましてや認知症の父が昔の住所で記入したものだったため、契約取り消しには出来ましたが、後で父に確認すると、「ヨーグルトなどたくさん持って来てくれたから。」と子どもみたいにニコニコ顔で話してくれました。「昔の住所、よく80代になっても覚えていたね。」と伝えると、そこから自分の昔話を生き生きと話してくれました。
認知症の方は昔の記憶を思い出し、それを誰かに話すことにより、懐かしさや楽しさを感じることで、心の安定を保つことができます。また、相手が聞いてくれることも大きな安心につながります。さらに人に話をすることは脳に大きな刺激を与えるため、認知症の進行を遅らせるとも言われています。
もし、お近くにそのような方がいらしたら、否定したり、訂正したりせず、最後までその方の話に耳を傾けてみてはいかがですか。もしかしたら貴重なお話が聞けるかもしれませんよ。

■私たちはここにいます!
認知症地域支援推進員配置施設
・利根町地域包括支援センター【電話】68-2211
・利根町保健福祉センター【電話】68-8291
・複合福祉施設 響【電話】61-8500
・介護老人保健施設もえぎ野【電話】84-6081

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