■水彩画の温かさを伝えたい
水彩連盟展文部科学大臣賞受賞 樋口三千代さん(75歳・雷電町)
第82回水彩連盟展で文部科学大臣賞を受賞した樋口さん。古河街角美術館で開催中の第14回古河現代美術展にも作品を出展しています。今後、さらなる活躍が期待される樋口さんに、水彩画に対する思いやこれからの抱負などについて伺いました。
幼い頃から絵を描くことが大好きだった樋口さん。鑑賞することも好きで、学生時代には美術館や展覧会に出向き、さまざまな作品に触れ刺激を受けていたそうです。
結婚後は絵を描くことから離れていましたが、子どもの独立を機に再開し、古河市民文化祭などに作品を出展し始めます。恩師である柳田昭先生に出会ったのもこの頃。都内の展覧会で交流した際に、先生も県内在住だったことから師事し、本格的に水彩画を学び始めました。
15年ほど前からは県の展覧会などに出展し、さまざまな作品と向き合ってきました。水彩画は油絵とは違い、一度濃い色が付くと塗り直しが難しいため、頭の中で構図を練ってから描き始めるそうです。イメージを形にすることは大変な反面、やりがいも感じると言います。作品は、普段の生活の中で見たものや感じたことが中心です。見た人が、自分の絵に宿る生命力や躍動感を感じ取ってくれたらうれしいと話してくれました。
現在は、市内の水彩画教室の講師としても活躍する樋口さん。「人間性や感情が出る手描きの良さや温かさを伝えたい」と語ります。これからも水彩画の魅力を広めていきたいと朗らかな笑顔を見せてくれました。
○第14回古河現代美術展
展示期間:11月5日(日)まで
時間:9時~17時(最終日は16時まで)
場所:古河街角美術館
問合せ:古河街角美術館
【電話】22-5911
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