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ふるさと日記

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茨城県古河市

■能を通して伝えたい日本の心
能楽師・シテ方(かた)宝生(ほうしょう)流
久貫弘能(くぬきひろの)さん(60歳)
小学1年生の時に稽古を始め、8歳で初舞台。大学で本格的に能楽を習得した後、重要無形文化財保持者に認定されました。2015年からは市内で文化庁の親子能楽体験教室を開催し、子どもたちに指導を行っている久貫さんが、能を通して伝えたい思いなどを語ってくれました。

気が付けば生まれ育った古河と、結婚して移り住んだ福岡と、もうすぐ同じくらいの年月になります。故郷の子どもたちのために夏休み親子能楽体験教室を市内で開催していますが、継続的に稽古がしたいという要望に応え、毎月教室を始めて今年で7年目を迎えました。
私が子どもたちに能を教えるのは、忘れ去られてしまった日本の良き伝統・心・精神などを能を通して感じ取ってほしいという思いがあるからです。福岡ではお正月に神社での奉納を長年続けています。神様に奉納することで、失われつつある神と人とのつながり、神社というものの存在について、子どもたちが考えるきっかけになればと思っています。
古河で教室を開催するに当たり、いつかは故郷の神社で奉納をしたいとずっと思っていたところ、昨年秋に雀神社で行われた管弦祭に出演させていただきました。また、今年の4月には春季大祭の折に春祭り和景マルシェに、5月には頼政神社御祭礼において謡(うたい)の奉納に初挑戦させていただきました。夢が少しずつ実現していくことに私自身とても驚いています。
私ができる、ふるさと古河への恩返し。これからも地元に寄り添い、継続していきたいと思います。

~Profile~
1963年6月24日生まれ。古河第五小学校→古河第一中学校→古河第三高等学校→東京芸術大学→同大学院修士課程修了。結婚を機に福岡に活動の拠点を移し、新作能「博多山笠(はかたやまかさ)」「桧原(ひばる)桜」などの原作を手掛ける。2017年に重要無形文化財保持者(総合認定)に認定

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