■誰もが笑顔になれる世界に
芸歴17年の実力派大道芸人 板子マコトさん(44歳・東本町)
風船を使ったバルーンパフォーマンスや円筒に乗せた板の上で行うバランス芸など、豊富なレパートリーと巧みな話術で観客を魅了する板子さん。大道芸人になったきっかけや、活動を通して伝えたい思いなどを伺いました。
高校生の頃に大道芸に興味を持った板子さんが、本格的にこの道に進もうと決心したのは20歳の時。苦手だった風船の破裂音を克服したいと思ったことがきっかけでした。その後、ボランティアで介護施設を訪問しながら腕を磨き、26歳でデビュー。初めてのステージでは緊張のあまり頭が真っ白になったそうです。
少しずつ知名度も上がり、順調に見えた活動も4年前に転機が訪れます。新型コロナの流行-。仕事はなくなり収入も減りましたが、こんな状況下だからこそ自分にできることをやろうと覚悟を決めたと言います。期間中は自然体験教室の講師などさまざまな仕事に挑戦し、大道芸以外でも人を笑顔にすることができると気付きました。同時に、人を喜ばせることが自分の生きがいだと改めて感じたそうです。昨年は4年ぶりに、一番思い入れがあるという古河桃まつりのステージに立ちました。観客から「おかえり」と声をかけられた時は自然と涙がこぼれたと話します。
「みんなの喜ぶ顔が私の原動力」と少し照れくさそうに語る板子さん。満開のハナモモの下で多くの観客が拍手を送り、満開の笑顔が広がる、そんな光景を今年も見ることができそうです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>