■腰痛の症状と予防
腰痛で悩む人は多く、高齢になるほどその数は増えていきます。腰痛の多くは腰椎(ようつい)の老化が原因で起こるため、立って歩くようになった人間の宿命といっていいものです。
○腰痛の原因と症状
立つことで腰椎には上半身の重みが常にかかり、物を持ち上げる時にはさらに負担が増えます。そして何年も腰椎に負担をかけ続けた結果、腰椎の椎間板がつぶれてしまうのです。つぶれた時に椎間板ヘルニアという状態になれば、強い腰痛や脚のしびれが起こります。この状態を乗り越えても、その後に待っているのは腰椎の変形です。椎間板がつぶれて腰椎同士がぶつかり合うようになると、ぶつかった所に骨のとげができます。これが神経や脊髄に触ると神経症状が出てくるのです。軽い症状はしびれや違和感ですが、症状が重くなると痛みに変わります。この状態が変形性腰椎症です。さらにその状態が進行して脊髄が圧迫され、腰から脚にしびれや痛みなどの症状が強くなった状態を腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)といいます。
○背筋と腹筋を鍛えよう
老化による腰椎の変形は残念ながら治りませんが、痛みが出ないように予防することはできます。体を支えるためには背骨だけではなく、背筋と腹筋の協力が必要です。その筋肉が弱ると腰痛がひどくなるため、それらを鍛えることが腰痛の予防や改善につながります。もちろん、腰椎に余計な負担をかけないようにすることも大切です。
問合せ:古河福祉の森診療所 赤荻榮一医師
【電話】48-6521
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