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水郡線全線開通90周年

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茨城県大子町

1934(昭9)年に磐城棚倉駅~川東駅間が開通し全線開通となった水郡線が、今年12月4日に90周年を迎えます。水郡線は本線の水戸駅~福島県安積永盛駅(列車は郡山駅まで直通)と、支線の上菅谷駅~常陸太田駅の45駅を結ぶ全線非電化・単線の路線です。

戦後の最盛期には1日3往復の急行列車があり、水戸駅で常磐線急行と併結する、東京上野直通の急行「奥久慈」号も運行していました。(「奥久慈」は1983(昭58)年6月に廃止。)現在の車両「キハE130系」は2007(平19)年1月から導入。
車体には注意喚起の黄色と久川を表す青色を共通カラーとして、「紅葉の朱」「新緑の緑」をイメージした色が使われています。

2011(平23)年7月には、公募により愛称が「奥久慈清流ライン」に決定。
水郡線本線が久慈川を渡る回数は11回(うち7回は大子町内。)あり、山間の清流を走る路線らしい愛称となっています。
その後、2019(令1)年10月に発生した台風19号によって、大子町は南田気の第六久慈川橋梁が落橋し甚大な被害を受けましたが、2021(令3)年3月には無事に全線運転再開を果たしました。
運転再開記念に翌年から運行されている「イエローハッピートレイン」は、運行時間が発表されない「乗れたらラッキー」な黄色の車両。その遭遇率は1/39です。

全線開通から90年間、災害にも負けず通勤通学客や観光客を運び続けてきた水郡線。
車社会の進展や沿線人口の減少などにより利用者は年々減少傾向にありますが、四季折々に移ろう車窓からの景色や、普段利用しない駅舎などにも注目してみるなど、単なる移動手段に留まらない楽しみ方があります。

地域にとってかけがえのない水郡線を、100周年、さらにその先の未来へ残していくために、みんなで乗って出かけてみませんか。

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