町民の皆様には日頃から大子町政に対して、御支援、御協力を賜り厚く御礼申し上げます。
本年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」により、お亡くなりになられた方々へお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。本町では地震発生直後より、被災地の情報収集や支援物資のニーズの確認、関連機関との調整等に努めております。一日でも早い復旧・復興に役立てていただくよう、1月2日に福祉課、大子町社会福祉協議会の2か所に義援金募金箱を設置いたしました。また、1月19日からは茨城県、県内市町村と連携して、町職員を現地派遣し、り災証明発行のための家屋調査や避難所運営などの支援活動に従事しております。
今後とも令和元年東日本台風での被災における復旧・復興の経験を活かし、現地情報の把握に努め、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症は、5月に第5類に引き下げられ、要件が緩和されました。緩和に先行して、袋田の滝は観瀑トンネルの照明と恋人の聖地のリニューアルを行い、ゴールデンウィークを皮切りに多くのお客様を毎日お迎えしています。そのような中、世界情勢のバランスが崩れたことによる光熱費や物価の高騰の問題に関しましては、深刻に受け止め、今後もスピーディに最善とした策を打ち出し、様々な分野で町民の方々へのバックアップを継続して行ってまいります。
昨年夏には、大子町立学校給食センターの敷地内に防災対応型炊飯センターが完成いたしました。炊飯センターの建設により、大子町産の美味しい米を使った米飯を、安定して学校給食に提供することができるようになりました。この施設は、災害等の発生に備え、非常用電源装置を設置しており、非常時には避難所等への米飯提供が可能となることで町全体の防災力が向上し、有事の際の新たな支援が確立されました。安全安心な学校給食を安定して提供していくため、今後も適切な管理運営に努めてまいりますとともに、食を通して、次代を担う子どもたちの心身の健康と成長に寄与することを心から願っております。
さらに12月は、地域の念願でありました、国道118号袋田バイパスが全線開通となりました。土地を提供いただきました地権者の皆様や地域の皆様、茨城県をはじめとする関係機関の皆様、工事関係者の皆様の御尽力の賜物であり、深く感謝申し上げます。
この事業は、県内有数の観光地である袋田の滝周辺の交通渋滞の解消や地域住民の利便性の向上のため、下津原と北田気間を結ぶバイパス道路として、平成2年より開始されたものになります。この度の全線開通により、通行の利便性向上が図られることに加え、道路ネットワークの機能向上により災害時の避難・救助、物資供給などの防災力が強化され、地域住民の安全・安心な生活につながるものと確信しております。
また、地元県立高校との連携強化、子どもたちの教育のさらなる充実、入学生の減少へ歯止めをかけ地元県立高校の存続を支援すべく、「地域未来留学制度」の事業化をスタートさせました。昨年9月からは大子清流高校内に「ことのば」という公営塾を開設し、多様化するニーズに指導者が多面的に生徒育成する支援の芽を出しました。
63年の永きに渡り町民サービスを展開した大子町の旧庁舎は、新庁舎建設に伴い別れを告げ、中心市街地の災害対策をした後、防災道の駅として令和8年に生まれ変わるべく解体工事がはじまりました。皆様の新たな拠点、観光の拠点、防災の拠点として生まれ変わります。
そして今春、大子町衛生センターが竣工を迎え、大子町は様々な支援を国や県から受け、時代に合わせてスピーディに変革しています。
本年も数少ないチャンスをしっかりと手中に収め、町民の皆様の明るい未来へ貢献していく所存ですので、引き続き御理解と御協力をお願い申し上げます。
年頭にあたり、町民の皆様の御健康と御多幸を祈念し、新年のごあいさつを申し上げます。
令和6年1月 大子町長 高梨哲彦
<この記事についてアンケートにご協力ください。>