内大野にある珂北酒造有限会社が、フランスの酒コンクール「Kura Master」の古酒部門で金賞を受賞しました。受賞した古酒は「旭桜 交叉」と「旭桜 吟醸古酒」の2点。どちらも今回のコンテストのために斎藤さんがブレンドしたもので、古酒部門75点のうち金賞受賞は17点。県内では同社のみの受賞という栄えある結果を収めました。
古酒は年数をかけて低温で発酵させることでまろやかさやバニラのような風味が生まれますが、発酵過程で酵母がどのように活性化し、どのような作用をもたらすのかは作り手にも予測が難しいそうです。30年間熟成させるつもりで管理をしていて29年目で台無しになってしまうこともあるといい、リスクが高い分、国内で見ても量が少なく、貴重なお酒となっています。
「海外の評論家の間で日本のワインやウイスキーの評価が上がっていて、日本酒も注目されているが、一般にはまだ『飲んでみたいが、何を買えばいいかわからない』という人が多いと聞く。こうしたコンクールはその指標になるので、知ってもらって、日本酒が広く浸透してくれたら良い」と語る斎藤さん。今後は海外展開も視野に入れているそうで、made in DAIGOの日本酒が、国境を越えてさまざまな人に親しまれる日が楽しみです。
珂北酒造有限会社(内大野1887)
※受賞品は今年秋ごろに製品化の予定。現在、店頭での購入は不可。
・Kura Masterとは?
2017年から開催されている、フランスの地で行うフランス人のための日本の伝統的な酒類コンクール。フランスの歴史的食文化でもある≪食と飲み物の相性≫に重点が置かれる。審査員はフランス国家が最高職人の資格を証明するMOFの保有者をはじめ、一流ホテルのトップソムリエやレストラン・ホテルなど飲食業のプロフェッショナルで構成されており、日本酒を深く学び、自ら日本酒を正しく伝える知識を得るための研修を毎年行っている。
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