1月20日は大寒。1年で最も寒い時季です。寒い時季に注意が必要なのが、メディアなどでも取り上げられる「ヒートショック」です。これによって特に65歳以上の方が浴室で亡くなる事故が毎年発生しており、年間の死亡者数は交通事故の約2倍にもなる危険な健康被害です。「自分は大丈夫」と思わず、予防意識をもって安全に過ごしましょう!
■ヒートショックとは?どういう時に起こる?
急激な温度変化の影響で血圧が大きく変動し、血管や心臓の病気を引き起こす状態のことを言います。冬場に暖房の効いたリビングから寒い脱衣所・浴室に移動し、その後湯船に浸かったときなどに起きやすく、めまいやふらつきから転倒したり、湯船に浸かったまま意識を失ったりするおそれがあります。
・室内(暖)→血圧安定
・脱衣所(寒)→血圧上昇
・浴室(寒)→血圧上昇
・浴槽内(熱)→血圧急降下
■影響を受けやすい人
・65歳以上である
・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある
・一番風呂が好き
・飲酒後に風呂に入ることがある
・高血圧、糖尿病、動脈硬化がある
・浴室に暖房設備がない
・熱い風呂が好き
・30分以上湯船に浸かっている
※「あてはまるものがないからヒートショックの心配はない」ということではありません。
■ヒートショックの危険を減らすためのポイント
ヒートショックは誰にでも起きる可能性があり、起きる場所が必ずしも浴室とは限りませんが、比較的リスクが高いのはやはり「入浴時」です。入浴時の事故を減らすためのポイントを知っておきましょう。
●居室と脱衣所・浴室の温度差を少なくする
▽入浴前に暖房器具や浴室暖房を使って、室内を20℃以上に温める(浴室暖房がない場合)
・なるべく温度差の少ない昼間に入浴する
・湯を入れるときにシャワーから給湯する
・浴槽の湯をかき混ぜて蒸気を立て、ふたを外しておく
●入浴前にできること
・水分をとる
・同居する家族に一声かけてから入る
・食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける
●入浴時の温度管理
・湯温は41℃以下に設定
・湯船に浸かる前にかけ湯をする
・いきなり胸まで湯船に浸からない
・肩まで湯船に浸かる時間は10分以内に
・浴槽から急に立ち上がらない
※ヒートショックが起こらないことを保証するものではありません。
出典:
・消費者庁リーフレット「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!―自宅の浴槽内での不慮の溺水事故が増えています―」(2020年)
・政府広報オンライン「交通事故死の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意!」(【URL】https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202111/1.html)をもとに大子町が作成
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