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【特集】里山で笑顔に

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茨城県守谷市

市役所から徒歩15分ほどの位置にある「立沢里山」。
薬師台の住宅地に隣接しているとは思えないほどの、豊かな自然の風景が広がっています。
今回は発展が進む守谷で、里山を守り続けている「立沢里山の会」の活動をご紹介します。

■立沢里山とは?
人の手によって守られた美しい風景が広がる立沢里山。散策やザリガニ捕りなど、地域の家族連れに親しまれる現在の姿になる前は、この土地は作物の栽培をしていない休耕田となっており、大小さまざまなごみが不法投棄されていました。
そこで、2000年12月、「田んぼを再生し、子どもたちに自然と触れ合える場所を作ろう!」と地域のボランティアの皆さんで結成されたのが、「立沢里山の会」です。

■里山の誕生
結成当初の数年間は、さまざまなボランティア団体の協力をもらいながら、ひたすらごみ拾いを行い、その総量はトラック数台分にもなったそうです。
その後、水田の再生や、井戸掘り、散策路の整備など、数々の作業を経て、カエルや野鳥の声が賑やかな、現在の「里山」の姿が誕生しました。
そして約20年間、立沢里山は会のメンバーを中心に、地域の皆さん、そして代々の子どもたちによって親しまれ、守られてきました。

■メインイベント!
立沢里山での活動の中心は、近隣にある大井沢小、御所ケ丘小、松前台小の子どもたちによる稲作体験学習です。2004年に始まり、今では子どもたちが待ちわびる恒例の行事となっています。
そして今年5月12日、コロナ禍を経て4年ぶりの開催には、総勢200人の小学5年生たちが立沢里山にやってきました。
立沢里山の会の皆さんからのレクチャーを受け、いよいよ初めての田植え作業を始めた子どもたち。「わー!」「足が抜けない!」「動けない!」といたるところで絶叫が…!泥の中で足が思うように動かせず、尻もちをついてしまう子も。しかし、慣れてくるに従い集中力も増していき、最後には列になって一生懸命取り組むことができました。
田植えを終えて、井戸の水で手足を洗い流す子どもたちの顔つきは、達成感からか、来たときよりもとても輝いて見えました。秋には収穫体験も行う予定だそうです。

・足が泥にはまって抜けなくなったけど、楽しかった!
・最初は少し怖かったけど、入ってみたら気持ち良かったです!

◆Interview
立沢里山の会 会長 清野 修(せいのおさむ)さん

○立沢里山で活動するようになったきっかけは?
近所に住んでおり、井戸掘りの見学に立沢里山へ行ったことが参加のきっかけです。関東の伝統技術である上総堀(かずさぼり)の井戸ということで、地元の新聞にも取り上げられていました。

○どのような想いで活動を?
ほとんどの会員は素人です。ボランティア活動なので、メンバーの個性を発揮し、皆で協力して無理せず焦らず楽しくやっていくことを大切にしています。

○立沢里山はどんな場所?
地域の子どもたちや家族が身近に自然と触れ合い楽しめる場所。人の作った自然である里山が、住み良さを実感し、守谷を象徴する存在であってほしいです。

○里山ではどのような活動を?
里山活動に定型はありません。皆でやりたいことを話し合いながら取り組み、やり方や形態は変わっても継続していくことが大切だと考えています。

○思い出に残っていることは?
農業や自然との触れ合いを体験した際の、子どもたちの屈託のない笑顔が本当に素晴らしいですね。

○これからの里山は?
里山の会として、20年間何とか継続できました。コロナ禍で田植えなどへの子どもたちの参加を取りやめたとき、小学生の頃里山を体験したという高校生が手伝いに来てくれたこともありました。
里山は自然とともに、あらゆる生き物、多様な人々が交流し循環する場所でもあります。
初期に里山を体験した子は、もう30歳前後になっていると思います。将来は里山に帰ってきて、これからの里山活動を担ってもらえたら最高ですね。

・お米を作るのに、こんな苦労があるとは知らなかった!

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