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国際交流員シルビアさんの「Moriya’s diary!」

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茨城県守谷市

■人の心を明るくするランタンのお祭り
いよいよ秋になりました。ドイツで秋と言えば、「紅葉」「カボチャ」、そして「ザンクト・マーティン」が思い浮かびます。紅葉とカボチャは日本も同じですが、「『ザンクト・マーティン』って何?」と思う方がいるかもしれません。「ザンクト」は「聖」と言う意味で、「マーティン」は男の人の名前です。でも「聖マーティン」とは、誰でしょうか?
マーティンについては諸説ありますが、一番知られている説を紹介します。マーティンは4世紀のキリスト教の貧しい人の守護聖人です。若いときはローマ軍の軍人で、ヘルメットをかぶった赤いマント姿で、馬に乗ってさまざまなところに遠征しました。では、軍人なのになぜ貧しい人々の守護聖人になったのでしょうか。とても寒く雪がたくさん降っていたある日、マーティンは、市の門の前で非常に貧しい男の人と出会いました。破れた服を着て、お金も食べる物もないその人に、マーティンは自分のマントを剣で二つに切り、半分をあげました。その日から、マーティンは困っている人を守ったり助けたりするようになりました。
慈悲深かったマーティンにあやかり、マーティンが没した11月11日は「聖マーティンの日」に制定され、「周りの人に対して親切でいることの大切さ」を思い出す日となりました。
マーティンが貧しい人にマントをあげたことは、「世の中を明るくした」と言い伝えられています。11月の寒くて暗い秋の夜に、人の心を明るくするために、ドイツの子どもたちは幼稚園や学校でランタンを作ります。夜になると、ランタンを持って皆で一緒に外へ出て、歌を歌いながら街を歩きます。
私も子どものとき、母や友だちと一緒にランタンを持って街を歩きました。毎年、学校で違うデザインのランタンを作り、他の子どものランタンを見るのを楽しみにしていました。近所の人も明るいランタンを見て喜んでくれて、たまにお菓子をくれました。子どものときは夜に外に出ることはあまりなかったので、ザンクト・マーティンの日はいつもワクワクしました。大人になってからも、11月にランタンを持った子どもたちを見かけると、心を明るく照らされ、温かい気持ちになったものです。
守谷でも昨年、子ども向けのランタン作りのイベントがあり、ザンクト・マーティンのお話をしたり、一緒に工作をしたりしました。私も季節ごとのイベントを開催する時もありますので、「広報もりや」をチェックしてみてくださいね。リクエストもお待ちしています!

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