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『ARCUS』現在のアート・芸術文化を守谷から。

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茨城県守谷市

■ガザを想いながら
アーカスプロジェクトは国際的なアーティスト・イン・レジデンスとして世界的に知られています。これまでに守谷で滞在制作をした海外のアーティストは、今では122組になりました。こうした仕事をしていると、海外で何が起こっているのかにも気を配るようになりますが、この頃は、パレスチナのガザ地区で起こっている、民間人を巻き込んだ争いに心を痛めています。パレスチナといえば、思い出す芸術作品が数多くありますが、今日はその中でも2つご紹介します。
まず一つ目は、エミリー・ジャシールの《1948年にイスラエルによって破壊され、住民が追われ、占領された418の村への記念碑》(2001)で、彼女がニューヨークのスタジオで3カ月に渡って制作したものです。難民が使うテントに、失われたパレスチナの村が印字されています。彼女は、スタジオを開放し、これらの村にゆかりのあるパレスチナ人やイスラエル人などを迎え入れ、村の名をともに刺繍し、その過程で彼らの記憶や心情を分かち合いました。
二つ目は、フランシス・アリスが行なったパフォーマンス、通称《グリーン・ライン》(2004)です。イスラエルとパレスチナは1947年から1948年にかけて、エルサレム市をめぐって壮絶な戦いを繰り広げました。その停戦時、イスラエル側の指揮官が地図の上に緑色の鉛筆で境界線を引きます。アリスは、その部分にあたる道を緑色のペンキを垂らしながら実際に歩きます。彼は、地図上では3ミリ程度の太さの線が実際には60メートルから80メートル幅になることに注目し、この土地は一体誰のものなのだろうかと問いながら進んでいきます。素朴な問いを確かめに現地に行き、パレスチナとイスラエルをめぐる複雑な歴史を明るみに出すのです。
これらの作品とともに、ガザ地区で苦しんでいる人たちのことを想い、一刻も早い停戦を望んでやまないこの頃です。
(ディレクター 小澤慶介(おざわけいすけ))

問合先:アーカススタジオ(もりや学びの里内)
【電話】46-2600 (10:00~18:00)
【メール】arcus@arcus-project.com

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