■夏休みと入学記念のプレゼント
いよいよ夏になりましたね。ドイツでは、夏休みに宿題がないので、子どもの頃は、1カ月半の夏休みをとても楽しみにしていました。
多くの家族は夏休みに旅行をするので、高速道路(ドイツでは「アウトバーン」と言います)が混雑しないように、州によって休みの期間が異なる特別な制度があります。ある州の夏休みは6月から7月末までですが、守谷市の姉妹都市であるマインブルク市があるバイエルン州の夏休みは、7月末から9月までです。
そして、夏休み終了後から新学年が始まります。日本の子どもたちと同じように、ドイツの子どもたちも6歳から小学校に入学します。ドイツでも入学式は特別な行事で、伝統的な習慣があります。小学校の入学時に、子どもたちは両親から「Schultüte(シュールテューテ)」というプレゼントをもらいます。「Schule(シューレ)」は「学校」、「Tüte(テューテ)」は「袋」という意味なので、直訳すると「学校の袋」です(ドイツ人は複数の単語をつなげて、長い単語を作ることが大好きです)。子どもたちがリラックスして学校生活を迎えられるよう、シュールテューテには文房具やお菓子が入っています。
約200年前には、学校にある「シュールテューテの木」という木に、両親が自分の子どものためにシュールテューテを飾りつけ、入学式の日に、子どもたちが自分のシュールテューテを探す風習がありました。現代でもプレゼントの伝統は残っていて、お店でも買うことはできますが、多くの家族は自分たちでテーマを考えて、独自のものを作ります。
ちなみに、3月に守谷で「シュールテューテ親子工作イベント」を行いました。子どもも大人も皆さんが楽しめて、さまざまなデザインのものを作りました。最後に、完成したシュールテューテにお菓子と文房具を入れて、皆さん大喜びでした。
来年もまた、同様のイベントを開催したいと思うので、ぜひ参加してみてくださいね!
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