■スウェーデン視察報告
去る4月に、スウェーデンの政府文化機関IASPIS(イアスピス)から招待され、ストックホルムとマルメの2都市のアートシーンを視察してきたので、報告します。
まず、首都であるストックホルムへ。スウェーデンのアーティストを支援するIASPISは、アーティスト・イン・レジデンス事業も行っています。IASPISでのアーティストのスタジオ訪問を皮切りに、市内各所にあるアーティストのスタジオや美術館、ギャラリーを訪ねて芸術の専門家と交流をしました。国立の美術館から地域社会に根づいた美術館、また若く新しい動きを紹介するオルタナティブ・スペースまで、厚みのあるアートシーンが印象的でした。
そして、後半はスウェーデンで3番目に大きい都市、マルメへ。この街にも美術館はいくつかありますが、その他にアーティストたちが集まって共同で運営しているスタジオも多く見られました。どちらかというと、草の根的な芸術活動が盛んで、アーティスト同士が助け合っていこうという雰囲気が感じられました。また、政治的な理由で中東の国々から移り住んできたアーティストやキュレーターにも会い、ストックホルムとはまた違った文化の多様性とそれを受け入れる地域社会の存在に目を引かれました。アーカススタジオでも、この視察について報告できればと思っていますので、お楽しみに。
小澤慶介(おざわけいすけ)(アーカスプロジェクトディレクター)
問合先:アーカススタジオ(もりや学びの里内)
【電話】46-2600 (10:00~18:00)
【メール】arcus@arcus-project.com
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