■エアコンがないと困る現代の夏
「ドイツの夏は涼しいですか?」とよく聞かれます。地図を見ると、ドイツは北海道より北に位置しているので、確かに寒いイメージがありますね。ヨーロッパの場合は、特に「メキシコ湾流」という大西洋にある暖かい海流の影響を受けます。そのため、ドイツはそれほど寒くはありません。
ドイツの夏は湿度が高くないので、気温が高い日でもそんなに暑く感じません。そのため今までは、ドイツではエアコンがあまり必要ありませんでした。図書館や事務所など、多くの人が集まる施設にはエアコンがありますが、家やアパートにはあまりないので、室内を涼しくするためには、窓を開けたり、扇風機を使ったりします。湿度が低いので、自然の風でも涼しくなります。また、ドイツの家は石造りで、窓ガラスも厚いので、室外が暑かったり寒かったりしても、室内の温度はあまり変わりません。
しかし、地球温暖化の影響か、最近の夏は暑くなる傾向にあります。ドイツ気象局によると、1990年の年間の平均気温は9.5度でしたが、2020年は10.4度でした。昨年のドイツの最高気温はなんと38.8度でした。このような暑さは日常生活にさまざまな支障をきたす恐れがあります。例えば、ドイツの学校にはエアコンがなく、学校の室内の温度が27度を超えると休校になります。私が学生のときはほとんどなかったのですが、今後は暑さによる休校が増えることが懸念されます。
2021年にドイツで自分の家にエアコンがある人は3%ぐらいでしたが、2023年には13%になりました。約50%のドイツ人はマンションかアパートを借りているので、エアコンを簡単に付けられないケースも多いですが、これからはドイツでもエアコンを付ける人が増えるでしょう。
今後はさらに異常気象が増えるかもしれませんが、環境への負担を減らすことは私たち一人一人ができます。マイボトルの持参、自転車や徒歩で移動するなど、できることからやってみましょう。守谷市でもオリジナルのマイバスケットとミニトートバッグを販売しています。買い物のときに使ってみませんか?
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