■嬉し恥ずかしバレンタインデー
先月のDiaryでは日本とは異なるドイツの年末年始の習慣について話しました。実は、年末年始だけではなく、他にも異なる習慣はたくさんあります。
今月はドイツの「バレンタインデー」を紹介します。バレンタインデーの習慣は、イギリスの移民によりアメリカにもたらされ、第二次世界大戦の後で、アメリカの兵士と共にドイツに入って来ました。そのため、ドイツのバレンタインデーはアメリカと似ています。
バレンタインデーのプレゼントと言えば「花」(特に赤いバラ)です。もちろん、お菓子を交換したりレストランに行ったりするカップルもいますが、やはり一番多くあげるものは花や花束です。そして、あげるのは主に男性で、好きな女性に渡します。もちろん、女性が好きな男性にプレゼントをあげてもおかしくはありません。
私が高校生だった時、毎年高校でバレンタインデーのイベントがありました。最終学年の生徒は、卒業パーティーの費用を捻出するために、バレンタインデーの赤いバラを売りました。バラを注文した生徒は、あげる生徒を指定します。14日になると先輩が授業中に教室に入ってきて、購入した生徒の代わりに指定された生徒にバラをあげ、教室を後にします。バラをもらった生徒は恥ずかしそうな嬉しそうな顔になり、他の生徒が「へー、誰からもらったの?」などと聞きました。オプションでメッセージカードを付けることができますが、メッセージカードを付けない人もいたので、花を誰からもらったかわからないときもありました。
もちろん、好きな人だけではなく、友達同士でも花を交換しました。そして、クラス全員で先生に花をあげ、カードに感謝のメッセージを書いたこともありました。
バレンタインデーは、好きな人だけではなく、友達やお世話になった人に感謝を伝える日です。あげる人ももらう人もちょっぴり嬉しい気持ちになる、素敵な習慣だと思います。
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