「まちに活気が欲しい」「こんな居場所があればいいな」―――
そう思ったことはありませんか?
でも、実現は無理だと思って行動に移せずに終わった経験があるかもしれません。
しかし、石下地区を盛り上げたいという想いから、実際に立ち上がった人たちがいます。
彼らは「石下プロジェクト」という団体を設立し、自分たちでできることから始め、数々のイベントを企画・実施していきました。
彼らのまちを真剣に考え、まちの未来に向き合い続ける熱意が少しずつ市民や企業など常総に住む人々の共感を呼び周囲へと広がっています。
今月号は、そんな「石下プロジェクト」の活動に焦点を当て、市民が主体となってまちを盛り上げる様子を特集します。
■石下を何とかしたい
「初めて石下のまちなかを見たときは寂しさを感じました」と石下プロジェクトの代表を務める鈴木さんは語ってくれました。
自身は定年退職後に市内の企業から声がかかり、昨年3月に入社。それに伴って都内から常総市に移住をしてきました。
都内でも地域のイベントを企画・運営する活動をしていたことから、常総市でも「何か活性化ができることはないか―」思いついたのは、市主催のワークショップへの参加でした。
そこで知り合った仲間たちと2023年12月に団体を設立し、翌年1月から団体名を「石下プロジェクト」として活動を始めました。
■まずはやってみて、走りながら考える
昔の石下を知る人に話を聞くと、誰もが楽しかった日々の思い出を語ってくれます。主要メンバーの山中さんもその1人です。
「昔は、駅を起点として、人々が行き交い、駅通りと中央商店街は活気があふれていました。商店街に行けば何でも買えた。パン、ケーキ、駄菓子、おもちゃ、マンガ、模型など子どもが好きなものは全部あったし、商店街のイベントなども開催され楽しいまちなかでした」
しかし、大人になるにつれて、石下のまちなかから商店が減り、シャッター街になっていきました。
「このままで良いのか?何かしたほうが良いのでは?僕でも何か出来るのではないか」
そう考えて起こした最初の活動は「親子でデジタルお絵かきワークショップ」
これを機に、もっといろいろなことを始めようということで、活動の幅が徐々に広がり始めました。
「石下地区には親子で楽しめる場所が少ない―」
そんな声から、自由に子どもが遊ぶことのできる場所を設けたり「大人の部活」、「フリーマーケット」、「スタCafé」。その活動は多岐に渡るようになりました。
「まずはやってみて、走りながら考える。石下プロジェクトはベンチャー企業のようなもの」と需要の把握、企画から実行までのスピード感が大事と鈴木さんは言います。
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