例年3月は、月別の自殺者数が最も多く「自殺対策強化月間」と定められています。
令和4年の1年間に、茨城県では489人の方が自殺で亡くなっています。
自殺は、その多くが「追い込まれた末の死」です。自殺の背景には、精神疾患などの問題だけではなく、過労や経済的な問題、育児や介護疲れ、いじめや孤立など、さまざまな社会問題や人間関係が複雑に入り組んでいます。自殺は、決して特別な人たちの問題ではなく、自殺をはかろうとする人は「死ぬしかない」と思い詰めてしまうことが少なくありません。
問題が深刻化する前に誰かに相談をしたり、周囲の人が変化に気が付くことで自殺を避けることができます。
◆自殺につながるサイン
~自殺予防の10か条から~
・うつ病の症状(気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続く)
・原因不明の身体の不調が長引く
・酒量が増す
・安全や健康が保てない
・仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、など
・職場や家庭でサポートが得られない
・本人にとって価値のあるものを失う
・重症の身体の病気にかかる
・自殺を口にする
・自殺未遂に及ぶ
◆ゲートキーパーになりませんか?
ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことです。
特別な研修や資格は必要ありません。誰でもゲートキーパーになることができます。
ゲートキーパーは「命の門番」とも位置付けられています。悩んでいる人に寄り添い、孤独や孤立を防ぎ、できることで行動を起こしていくことがゲートキーパーの第一歩につながります。
◆「いつもと違う」に気が付いたら
◇1まずは声をかけてみましょう
「どうしたの?」「眠れている?」「元気がないけれど大丈夫?」などと声をかけて、心配しているというメッセージを伝えましょう。
◇2相手の話を、じっくり聴いてみましょう
「つらかったね」「大変だったね」と思いを受け止めて、相手のペースに合わせ話を聴くことが大切です。
「逃げてはダメ」「頑張って」など、励ます言葉は避けましょう。ゆっくり話を聴くだけでも、相手の心が軽くなることがあります。
◇3問題解決に向けて相談窓口や専門家へつなぎましょう
困っている人が、一人で問題を抱え込まないように、相談先があることを伝え、相談を勧めましょう。
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