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自治体の皆さまへ

定期的ながん検診・健康診査を!

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茨城県水戸市 クリエイティブ・コモンズ

9月は「がん征圧月間」です。この機会に改めて、がん検診・健康診査について考えてみませんか。
「5つのがん」と、昨年度に市と水戸市医師会が大学と協力して行った「大腸がん検診研究」などについて紹介します。

■5つのがんの罹(り)患率と5年相対生存率
厚生労働省が、科学的効果を認証して、定期的な検診を推奨している「5つのがん」があることを知っていますか。
「5つのがん」とは、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸(けい)がんのことを言います。現在、日本において診断されるがんの6割を占めています。
グラフ(1)は、5つのがんの罹患率を表しています。茨城県は、全国と比較して高い傾向にあることがわかります。
グラフ(2)は、5つのがんの5年相対生存率を表しています。これは、初期のがんの段階で治療することで、さらに高くすることができます。

出典:国立がん研究センター「がん統計」(2019年)、茨城県がん登録事業報告書(2019年)

出典:国立がん研究センター「がん統計」(2019年)

■がん検診・健康診査を受けましょう
現在、日本人の2人に1人は、生涯のうち一度はがんになり、3人に1人ががんで亡くなっています。
一方、下表のとおり、市が実施しているがん検診の受診率は、目標の50%を大きく下回っています。

出典:茨城県「令和3年度市町村の住民検診におけるがん検診の受診率」(2022年)
初期のがんのほとんどは、自覚症状がありません。そのため、早期発見・早期治療につなげるためには、自覚症状がないときから、定期的に検診を受けることが大切です。
また、検診結果で「要精密検査」の判定があった場合は、放置せずに必ず精密検査を受けてください。
未来の自分のため、早めの受診を心がけましょう。
※自覚症状がある場合は、検診ではなく、医療機関で早めの診察を受けることが必要です。

□受診方法
集団または医療機関での健診を選んでください。

◎集団健診
完全予約制で実施します。インターネットまたはコールセンターで予約してください。
※健診日によって、予約受付期間・健診会場が異なります。また、子宮頸がん検診は、医療機関健診でのみ受診できます。
実施期間:令和6年2月26日(月)まで
健診会場:水戸市役所、内原・常澄保健センター、ケーズデンキスタジアム水戸、アダストリアみとアリーナ、けんこうリンク(笠原町)など
・インターネットによる予約
受付時間:24時間受付
・コールセンターによる予約
専用電話:【電話】0570-077-150
時間:午前9時~午後5時
※日曜日を除く。

◎医療機関健診
受診を希望する各実施医療機関へお問合せください。
実施期間:令和6年2月29日(木)まで
※詳細は、市ホームページまたは受診券に同封されている案内をご覧ください。

■予防と未来の自分のために!「大腸がん検診」の重要性を知ってください
□大腸がん検診研究を行いました
市と水戸市医師会は、令和4年度に厚生労働科学研究濱島班(帝京大学)と協力し、大腸がん検診研究を行いました。
この研究では、過去2年間大腸がん検診を受診していない67~69歳の市民の方に、大腸がん検診(便潜血検査)を受診してもらい、陽性の場合、精密検査(大腸内視鏡検査)を行うよう働きかけたものです。
この研究において、市民の大腸がん発見率は、全国平均を大きく上回りました。これは、大腸がん検診を受診しただけでなく、陽性者のうち、精密検査を受診した人が90%と高いことによります。無症状の人ががん検診を受診したことで、がんが進行して重症になる前に、早期に見つけて治療ができたということになります。
大腸がんは、早期に見つけて治療すれば95%以上の人が治ります。定期的にがん検診を受診し、陽性となったら必ず精密検査を受診しましょう。

◎大腸がん検診研究の最終結果

□検診で見つかった症例
◎症例1~自覚症状のない早期の大腸がん~
自覚症状なし。市のがん検診で陽性となり、精密検査(大腸内視鏡検査)を実施。早期の大腸がんでした。
内視鏡で取りきれたため、入院も不要でした。

◎症例2~自覚症状のない進行した大腸がん~
自覚症状なし。市のがん検診で陽性となり、精密検査(大腸内視鏡検査)を実施。進行した大腸がんでした。
外科手術をするために、3週間の入院が必要となりました。

■検診で陽性となった場合は精密検査を!~水戸市医師会胃がん大腸がん検診事業委員会(大腸内視鏡施行医)から~
精密検査である大腸内視鏡検査は、大腸がん早期発見のために非常に重要ですが、市の精密検査受診率は県内最下位です(令和2年度)。大腸がん検診で陽性となった場合は、必ず受診しましょう。水戸市医師会胃がん大腸がん検診事業委員会(大腸内視鏡施行医)は、初めてでも苦しくない、痛みのない大腸内視鏡検査を心がけています。

◎鈴木卓爾先生(さかと内科胃腸科クリニック)
受けることで得られる安心感があります。早期発見のチャンスを逃さないでください。

◎神長憲宏先生(神長クリニック)
「怖いから、受けない」という考えが一番怖いです。治せるうちに見つけるために、ぜひ受診してください。

◎富田慎二先生(坂本内科医院)
自分だけでなく、家族など、身近な人のためにも必ず受診するようにしてください。

問合せ:地域保健課
(【電話】243-7311)

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