からだと向き合う

10／30

■伝えたい、訪問看護のはなし
笠間市立病院看護師　山下恭子(やましたきょうこ)
新型コロナウイルスの猛威に悩まされるようになって、四度目の春を迎えました。マスクを始め、徐々に規制が緩和されつつありますが、皆さん感染症対策や生活スタイルを工夫しながらがんばって過ごされてきたと思います。
さまざまな制限の中の一つに、病院や施設での「面会制限」があります。入院や入所にあたり、大切な家族や友人と会うことができず、不安になったり、寂しい思いをさせてしまったのではないかと心を痛めたりした方もいるのではないでしょうか。

そんなときに頼りにしていただきたいのが「訪問看護」です。

「病気や障がいはあるけど住み慣れた場所で療養したい」「人生の最期を自宅で迎えたい」と思っていても、「家族に迷惑をかけてしまうのではないか」「急変したらどうしよう」「ひとり暮らしだけど大丈夫かな」など、不安に思うことが多くあるでしょう。訪問看護はそんな不安に寄り添い、ご意向を確認しながら、一人ひとりに合った支援を行います。訪問看護師は主治医の指示のもと、直接お宅を訪問し、細やかにやりとりを重ねながらその方の病状や障がいに応じた看護を行います。心も体もより良い状態を保ちながら、その人らしく過ごしていただけるようなケアに努め、もし終末期をご自宅で過ごしたいと願われるときには、お看取りまでお手伝いをします。

▽訪問看護はどんなことができるの?
・心身の状態観察、健康維持や治療のためのお手伝い
・医療機器の管理や医療処置
・皮膚創傷、褥瘡(じょくそう)(床ずれ)の予防や処置
・清潔ケアや排泄などの日常生活の支援
・療養相談や介護方法の指導
・終末期の看護、看取りの支援

▽どこに相談すればいいの?
受診されている医療機関、かかりつけの医師、担当の介護支援専門員、地域包括支援センター、市の介護保険・障害福祉担当窓口までご相談ください。

▽自分の家で療養したい。そんな願いをサポートします!
「住み慣れた環境がいい」「いつもの顔や声に囲まれて過ごしたい」「大切な人や大好きな家族と暮らしたい」「最期までそばで看てあげたい」等、訪問看護はそれぞれの想いに寄り添いながら、専門職種や地域機関と連携し、笠間市で安心して療養していただけるよう支援します。

問合せ：市立病院
【電話】0296-77-0034