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自治体の皆さまへ

特集 里親制度 知ることからはじめよう(2)

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茨城県行方市

■里親さんの声
里親として活躍されているお二人に、お話を伺いました。

○八文字喜久夫さん
初めは妻からの勧めで、里親制度の説明会に出席しました。それまでは恥ずかしいことに、制度を詳しく知りませんでした。自分の年齢で里親が務まるのかも心配でした。ところが研修会に参加してみると、年齢の高い方も活躍されていて、安心しました。その後里親登録をし、教員最後の年に、3歳の子の委託を受けたのが最初です。
その後短期を含め、約20人を受け入れました。現在はファミリーホームの運営に携わっています。
67歳の時に、一念発起して専門里親の免許取得に挑戦しました。もっと子どもに寄り添った里親を目指したかったからです。この免許取得は、今までの子どもとの関わり方等を振り返る機会となりました。何よりも子どもの言葉に耳を傾けること、子どもを褒めることの大切さを、再認識させられました。
現在は4人の子どもたちの委託を受けています。家族みんなで食べる夕食はとてもにぎやかです。もちろん大変なこともたくさんあります。でも、それでいいと思っています。例えば失敗と思えることがあっても、その失敗をどう乗り越えて、今後の人生にどう生かしていくかが大切です。そうすれば、家族の心のつながりも、だんだん太くなっていく。そんな思いを込めて、私はファミリーホームを「絆」と名付けています。
子どもたちの成長を実感するとともに、わが家が安心・安全な場になってきているかな、と徐々に感じている今日この頃です。そのような中で「おとうさん」と呼ばれるのは、自分の年齢に関係なく、うれしいですね。また、子どもたちが自立した時に、わが家で過ごしたことが少しでも役に立ってくれれば、何よりです。
茨城県里親連合会長を8年、鹿行地区里親会長を8年務めましたが、最近は若い里親も増えてきました。茨城県の里親委託件数が、今後増えることを願っています。

○芳賀洋子さん
元々自分の父親が里親制度に関心を持っていたので、制度については昔から身近に感じていました。平成5年に、当時幼稚園生だった息子の後押しもあり、里親登録しました。その後、数週間の短期から20歳の長期まで、数多くの子どもの委託を受け、平成21年からはファミリーホームとして運営しています。
子どもがいる家庭は、やはり楽しいですよ。自分がこうして元気でいられるのも、子どもがいてくれるからだと思います。自立して家を出た子たちが、家に遊びに来てくれるとうれしいですし、その子たちがちゃんと生活できているか、心配でもあります。
いろいろな理由で親元から離れた子どもは、大なり小なり傷を負っているものと、私は考えています。だから、子どもなりに何かを感じたり、考えたりしていると思うので、そういう思いを、少しでも理解してあげられれば、と思っています。
また、家に来てくれた子どもたちには、真っすぐな人間に育ってほしいと思っているので、口うるさく言ってしまうこともあります。でも、その他のことはなるべく子どもたちに自分自身で決めさせて、私はできる限り応援したい、と思っています。
実子・里子に関係なく、子育てに悩みが無い人はいないと思います。心が痛くなるニュースも、しょっちゅう目にします。私が一番知ってもらいたいことは、悩んだときには、里親でも児童相談所でも市役所でも、相談するところはいっぱいあるんだということ。周りに相談してみれば、自分が良い解決策を知らなくても、その相談した人が知っているかもしれない。自分一人で抱え込んでは絶対だめです。相談する人を、誰でも良いから、多く見つけておくことが大事。心に留めておいてほしいです。

■養育里親QandA
・対象となる子どもの年齢は?
0歳~18歳未満(必要に応じて20歳まで)です。同時に養育できるのは4人まで、実子と合わせて6人までです。

・どのくらいの期間預かるの?
数日~数カ月の短期から、18歳までの長期まで、さまざまです。子どもの事情と里親の生活状況等により決定します。

・里親の年齢制限はある?
ありませんが、身体的・精神的・経済的に安定して子どもを養育できるかで判断します。

・子育ての経験がなくても大丈夫?
なれます。研修と実習で里親としての準備を進めていきます。

・実子がいても大丈夫?
なれます。県内では実子がいる方も里親として活躍しています。実の子どもに里親になることを伝え、理解を得た上で、新しい家族を迎えるのが理想です。

・里親=養子縁組?
養育里親の場合、里親と里子に法的な親子関係はなく、親権者は実親です。養育里親は、一生ではなく一定期間子どもを預かる制度です。

・困ったときはどうすればいいの?
里親養育はチーム養育です!里親子を孤立させないための、さまざまなケアがあります。
家庭訪問…委託直後の2カ月間は2週に1回程度、委託の2年後までは1~2カ月に1回程度、その後は年2回程度家庭訪問を実施します。
支援機関…児童相談所、児童福祉施設、児童家庭支援センター、市町村担当課、各地区の里親会★など
養育費のサポート…子どもの養育に要する一般生活費・教育費・学校給食費・入進学支度金・就職支度金などの養育費のほか、里親手当が毎月支給されます。
※これらは子どもの養育費として支給されるものであり、子どものために適正に管理することが必要です。

★鹿行地区里親会では、親子で交流できる行事や、女子会・男子会も開催しています!

■茨城県では、以下の施設に「里親制度等普及促進・リクルート事業」を委託しています。里親について関心を持ったら、何でもお問い合わせください。

茨城県民間フォスタリング機関 社会福祉法人同仁会
児童家庭支援センターあいびー
水戸市小林町1186-84
【電話】029-291-3770
【メール】satoriku@doujinkai.or.jp

■あいびーde里親カフェ開催中!
里親制度のこと、お茶やコーヒーを飲みながら、気軽に聞いてみませんか?
開催日:10/22(日)、11/24(金)、12/17(日)、1/26(金)、2/25(日)
時間:10:00~11:00
場所:児童家庭支援センターあいびー
参加費:無料(1ドリンクとお菓子付き)
申込先:【電話】080-8434-3609※先着予約制

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