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五感でキャッチ!なめがた漫遊記 第1回

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茨城県行方市

なめがた大使小林光恵さん書きおろしエッセイ

■二つの感謝
穏やかに晴れた四月二十一日(日)の九時過ぎ。

今から二つの感謝の気持ちをかみしめに行く!

急遽そう決めた私は、あわてて車に乗り込みつくば市をあとにした。

行く先は旧行方小。

ドラマ「季節のない街」――。原作の小説と、企画・脚本・監督の宮藤官九郎さんの作品は以前からのファンで、お気に入りの俳優さんばかりが出演しているのだから、私の大好きが束になったような作品だ。四月からの地上波テレビ放送を見たなら、期待どおりのサイコウの内容。そして、ほかでもない、行方市がロケ地になってくれたことに、感謝の念が沸いたのだった。

もう一つの感謝は、行方市内で昼前に流れる時報チャイムのメロディがオリジナル曲「行方市のうた」であったこと。編集担当の(海)さんが四月十八日におしえてくれた。二七六か所に設置された防災無線柱から、市内にいる人たちに毎日欠かさずさりげなく「ここは行方です」と伝えてくれているのだ。この春に玉造のお墓に入った両親(母がつくば市、父が土浦市で最期を迎えた)にも。

十一時半のチャイムを旧行方小で聴くという計画。時間的に余裕のよっちゃん(表現、古い!)のはずだった。しかし途中で交通規制に遭遇。かすみがうらマラソンの日だった……。

大渋滞の六号を少しずつ進んでいるうちに「計画通り」にこだわる必要はまったくないと思えてきて、三五五号沿いの眺めを味わいながら走り、結局、セブンイレブン玉造バイパス店の駐車場でチャイムを聴いた。ちゃんといつもの音色だった。

そのあと訪ねた聖地・旧行方小(外観と周辺)を堪能し、コテラスにも寄って帰路についた。干し芋をかみしめながら。

■小林光恵さん
詩人・平田俊子さんのXの更新を毎日楽しみにしています。
行方市出身。つくば市在住。著述業。元看護師。中学時代は軟式テニス部。5月に新刊小説「ナイチンゲール7世」を出版しました。
市公式ホームページ内で「行方帰省メシ」連載中。サイトはこちらから
※QRコードは本紙参照

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