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なめがた大使小林光恵さん書きおろしエッセイ 五感でキャッチ!なめがた漫遊記第6回

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茨城県行方市

■行方さん
ドバイで働く寿司職人の行方さんという方がいるらしいと聞いたのをきっかけに、行方市内に行方という名字の方が住んでいたなら…を久しぶりに考えた。小さいころから、ときどき思いを巡らすテーマだ。同級生や近所の人など、私の知る範囲では、市内に行方さんという方はいなかったからか、架空の人物をイメージしてみたりしたものだった。
その後東京に出て、仕事や友人関係など各地出身のいろんな人に出会ったが、これまで一度も行方さんに出会わなかった。
行方憲武さん。71歳。五年前に行方市の霞ヶ浦沿いの空き家を購入して東京都から移住。今もこつこつその家をDIY中だ。移住の動機は、行方市が行方姓の発祥の地らしいとネットで知り、親近感が沸いたこと。出身は静岡県。風貌は、あのタモリさん似で、市内のある崖を散策したときに「ブラタモリの撮影できたんですか?」と声をかけられた。ごくたまにやってくる、都内暮らしの妻に、裏庭で自作した野菜を食べさせて自慢したいのだが、なかなかうまく作れない。農業のベテランのご近所さんにアドバイスを乞いたいが、なかなか尋ねられないでいる。
と、架空の行方さん像がいろいろと膨らむのだけれど、名字の読みを「なめがた」「なめかた」のどちらにするか、決まらないでいる。名字の一部に濁点がつくのはどちらかというと東日本方面が多く、つかないのは西方面が多いらしく、実は「なめかた」なのだけど「なめがた」と呼ばれても否定はしない、みたいな人物像がいいか、どうか。
そんな話を、むかし、新人看護師だった私を「こはやし!」と呼んでかわいがってくれた上田先輩と話したい。
「このテーマは、あの人とぜひ話がしたい」っていうようなこと、ありますよね。

◇小林光恵さん
今回の文を書いていて、「きみと話がしたいのだ」(田村隆一)という詩を思い出しました
行方市出身。つくば市二の宮在住。今年は、いろんな種類のぶどうを食べました。瀬戸内ジャイアンツ、ハートランドなどなど。美味しかった。
市公式ホームページ内で「行方帰省メシ」連載中。

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