■行方市指定有形文化財(建造物)橘郷造神社本殿
~日本三代実録に記された古社~
所在地:行方市羽生1390番地
茨城県神社庁によると正式名称は「タツバナノサトノミヤツコ」神社です。創建は不明ですが、平安時代前期の「日本三代実録」(858~887)に記されている歴史ある神社で、弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)と木花開耶媛命(このはなさくやひめのみこと)を祀っています。鎌倉時代の「吾妻鏡」には、源頼朝がこの神社周辺地域の橘郷(たちばなごう)を鹿島神宮へ寄進したと記されています。社殿は、室町時代末期の応仁・文明の乱(1467~1477)の兵火により焼失し、既存の建物は、棟札(むなふだ)から江戸中期の寛保2(1831)年の建築と推定されています。本殿は、間口1.5間、奥行1.7間、2.55坪の一間社流造(いっけんしゃながれづくり)で、屋根は明治期以降に銅板葺に改修されています。昭和50年に行方市の有形文化財に指定されました。
※玉造史叢第13集(1972)、18集(1977)、24集(1983)、53集(2012)(玉造郷土文化研究会)を参考にしています。
問合せ:生涯学習課文化・社会教育グループ
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