心電図の検査をしていると「もう終わり?」「はやっ!」と言われることがあります。短時間でも心電図は、たくさんの情報を教えてくれます。生命維持にとって大事な心臓は、自ら電気信号を発し、心臓全体に伝えることで心臓の筋肉を動かし、血液を全身に絶えず送り出しています。この電気の流れを波形にしたものが心電図です。
電気の流れに障害が起きると波形にも表れ、その波形の変化から不整脈や心筋梗塞など、どのような障害が起きているかを推測できます。胸痛や動悸などの胸部症状がある時に検査することが一番確かですが、症状がなくても定期的に検査することで波形の変化に気づきやすくなります。人間ドックや健康診断などで大切な心臓を見守ってあげましょう。
県北医療センター高萩協同病院 臨床検査技師 鈴木 貴絵(すずき きえ)
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