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特集 自転車に乗ればあなたもドライバー

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茨城県高萩市

自転車は、簡単に運転ができ、行動範囲が広がる便利な乗り物。
しかし、乗り方次第では重大な事故につながります。
今月は、自転車を通して交通安全について考えてみませんか。

■自転車大会に向けて
ブレーキをかけ、右足はペダル、左足は地面。「右よし左よし、後方よし」の安全確認をする元気な声が響く東小学校の放課後。「交通安全子供自転車大会」に向けて練習する6年生9人を取材しました。
この大会は、子どもの頃からの交通安全教育が効果的との考えから、県交通安全協会が開催しているものです。
乗り方の熟練度を評価する「技能走行」と、正しい乗り方と安全な走行を評価する「安全走行」。実技だけでなく交通規則・道路標識・安全な乗り方についての筆記試験もあります。

■運転練習をサポート
子どもたちを指導するのは、高萩地区交通安全協会高萩支部の皆さん。ボランティアで子どもたちの練習を見守ります。

支部長の大髙忠さんは、30年前から交通安全協会の活動をしています。自転車大会審判も務める大髙さんは「懸命に練習する子どもたちの上達はすごい。大会での上位入賞もねらえる」と期待。そして、自分の命を守るために「小中学生の時だけでなく、高校生になってもヘルメットをかぶってほしい」と話します。
今回の大会に向け、交通安全協会メンバー3人が自転車安全教育指導員の資格認定を取得。そのうちのひとり、鈴木一己さんは「大会の時だけでなく、自転車に乗る際には、練習で学んだことを思い出して乗ってもらいたい」と子どもたちの安全を願います。

■ルールを守って楽しく安全に
気軽に乗れる自転車ですが、車の仲間であることを知っていますか?
歩道と車道の区別があるところは、車道の左端に寄って通行しなければいけません。運転者が幼児・児童・70歳以上の場合など車道の交通量が多く危険を感じる時は、例外的に歩道を通行できますが、歩行者に優しい運転をしましょう。
交通事故の多くは、交差点で発生しています。必ず止まって、右・左・後方の安全を確認します。
自転車を安全に利用するための5つのきまり(五則)を守り、楽しく安全に自転車に乗りましょう。

■ルール違反
並進・二人乗り
信号無視
一時不停止
無灯火
スマホ・ヘッドホンイヤホン・傘さし
※罰金や懲役など厳しい罰則があります。

■自転車安全利用 五則
1車道が原則、左側を通行歩道は例外、歩行者を優先
2交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
3夜間はライトを点灯
4飲酒運転は禁止
5ヘルメットを着用

■交通事故のない安全・安心なまちに
朝の空気がすがすがしい中、交差点に立つ民間交通指導員や民生委員、立哨当番の保護者。子どもたちとあいさつを交わしながら、安全に登校できるように見守ります。
毎月1日・10日・20日は、各地区で民間交通指導員が立哨指導を実施。制服姿は、ドライバーへの安全運転の意識啓発にもつながります。
▽事故が多い登下校中
警察庁の調査では、小学生の歩行中の事故は、約4割が登下校の時間帯に起きています。
事故に巻き込まれないように、あるいは、事故を起こさないように交通ルールやマナーを守ることが大切です。
「自分は大丈夫」と思わずに、前をよく見て安全確認し、交通事故のないまちにしていきましょう。

小学生の歩行中・通行目的別死者・重傷者数

■自転車とヘルメットはワンセット
▽ヘルメット着用が努力義務に
今年4月から自転車に乗る時は、運転する人も同乗する人もヘルメットをかぶることが努力義務として求められるようになりました。努力義務なので、罰則はありませんが、ヘルメットが命を守るのに有効であることが明らかになっています。
▽命を守る安全装置
警察庁の調査では、自転車事故で死亡した人の約6割が、頭部に致命傷を負っています。
そのうち9割以上がヘルメットをかぶっていませんでした。
また、ヘルメットの着用状況による致死率は、非着用の時は着用時より約2・6倍も高くなっています。
ヘルメットは命を守る安全装置。非着用は、死亡や重症など重大な事故に直結します。
自転車に乗る時は、自転車とヘルメットはワンセットであることを忘れないようにしましょう。

■安全性あるヘルメットを
SGマークなどの安全性を示すマーク※の付いたものを使い、自分にあったサイズを選びましょう。
※安全性を示すマーク
SGマーク(一般財団法人製品安全協会日本)
JCF公認マーク・JCF推奨マーク(日本自転車競技連盟日本)
JISマーク(日本産業標準調査会日本)
CEマーク(欧州標準化委員会EU加盟国等) 他

高萩市内の自転車に関する人身事故発生件数は、令和4年が4件。今年はゼロ件(6月末時点)ですので、これからも交通ルールを守り、ヘルメットを着用して安全運転を心がけましょう。
高萩警察署 交通課長 鈴木裕次さん(すずきゆうじ)

■ヘルメット着用状況別の致死率比較【令和4年】警察庁

※致死率とは、死傷者のうち死者の占める割合のこと。

■自転車乗用中死者の損傷部位構成率【平成30年~令和4年】警察庁

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