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【特集2】実現させよう!全線フル規格! 九州新幹線西九州ルート

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長崎県

西九州新幹線(長崎~武雄温泉)は開業から2年が経過し、利用者数の増加やまちの変化など、新幹線効果は着実に表れています。一方、武雄温泉~新鳥栖間の整備方式は決定しておらず、県では、全線フル規格による整備の早期実現に向けて取り組んでいます。

■西九州新幹線(長崎~武雄温泉)の概要
◇所要時間 長崎~博多 1時間20分(最速)
長崎~武雄温泉間は新幹線かもめ、武雄温泉~博多間は在来線特急リレーかもめが運行されています。

◇利用状況
開業2年目の利用者数(1日平均)は約6,900人で、開業1年目の約6,600人を上回り、開業から2年間で約496万人が利用しています。また、通勤・通学で利用する方も多く、諫早~長崎間では182名、新大村~長崎間では105名の方が定期券を保有されています(令和6年8月時点)。

■県内への効果
◇まちの変化
地域の交流・にぎわいの拠点として、新幹線駅や駅周辺の整備が進められるなど、新幹線効果により、まちが大きく変わっています。

◇各地への周遊
新幹線開業と同時に運行開始したDandS(デザインandストーリー)列車「ふたつ星4047」は、沿線のおもてなしを受けながら有明海と大村湾の海沿いを巡る大人気列車で、西九州地域へ新たなにぎわいをもたらしています。

◇新幹線の定期利用者に聞いてみました!
・長崎大学教育学部2年 古川さん(武雄市在住)
地元の友人関係を大事にしたいこともあり、実家から通えるのであれば通いたいと思っていました。武雄市の通学定期補助もあり、今は実家から通学できています。新幹線は早くて快適で、一人暮らしをするよりも費用が抑えられることも魅力です。

・長崎市内勤務 会社員 長郷さん(諫早市在住)
西九州新幹線が開業し、試しに通勤の際に乗車したところ、目的地に着くスピードと乗り心地の良さに驚きました。通勤時間の短縮につながるだけでなく、時間通りに発車することも魅力で、浮いた時間は、家事や育児、仕事に充てることができています。

■全線フル規格の必要性
西九州ルートの現在の状況は暫定的なものであり、全線フル規格が実現すれば、全国の新幹線ネットワークにつながり、多くのメリットが期待されます。県では、以下のような効果を最大限に発揮するためにも、全線フル規格による整備の早期実現が必要だと考えています。

(1)大幅な時間短縮効果
全線フル規格で整備されると、新大阪まで直通となり、大幅な時間短縮効果が生まれます。

※令和6年9月現在のダイヤを基に試算

(2)交流人口の拡大
全国の新幹線ネットワークにつながった地域では、交流人口が拡大しています。

〔鉄道利用実績〕
九州新幹線鹿児島ルート(平成22年全線開業時)

※出典:鉄道・運輸機構「九州新幹線(博多・新八代間)事業に関する事後評価報告書」(平成28年3月)
※関西圏:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県

(3)インバウンド需要の取り込み
関西直通運行により、関西圏からの大規模なインバウンド(訪日外国人旅行)需要の取り込みが期待されます。

外国人延べ宿泊者数の状況(令和5年度)

※観光庁「宿泊旅行統計調査」を基に算出

(4)対面乗換方式の解消
現在の武雄温泉駅での対面乗換方式が解消され、スムーズな移動が可能となります。

(5)災害時等の代替輸送機能
新幹線は専用の高架を走行するため、事故や天候による輸送障害が少なく、大雨や大雪により高速道路が通行止めになった場合などの代替輸送機能としても期待されます。

■QandA
Q:全線フル規格整備にはどれくらいの時間がかかるの?
武雄温泉~新鳥栖間の整備方針について、関係者間での協議を進めており、現時点で着工時期などは未定ですが、環境影響評価手続きが約3年、工事期間が約12年(国土交通省試算)とされています。近年、労働時間の規制強化も進んでいるため、工事期間はさらに長くなる可能性もあります。

Q:なぜ関係者間の協議に時間がかかっているの?
武雄温泉~新鳥栖間は佐賀県内を通る区間のため、整備にあたっては佐賀県の理解を得る必要があります。佐賀県はルートや地元負担、在来線、地域振興などをフル規格整備の課題としていて、国も交えた関係者間で知恵を絞り、これらの課題解決を図っていく必要があります。

西九州新幹線(長崎~武雄温泉)の開業から2年が経過し、沿線地域のまちは大きく変化し、県内では新たなにぎわいが生まれるなど、新幹線効果は着実に表れています。しかし、西九州ルートの本来の目指す姿は、全国の新幹線ネットワークにつながることです。
県としては、全線フル規格の必要性や大きな可能性をより多くの皆さまに知っていただくことで、気運醸成につなげるとともに、政府・与党や関係者に対して、議論の進展や地域課題の解決を働きかけてまいります。県民の皆さまも、西九州ルートに関心を持っていただき、全線フル規格による整備の早期実現に向けて、一緒に気運を高めていきましょう。
長崎県知事 大石賢吾

問合せ:県の新幹線対策課
【電話】095-895-2066
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