9月25日に行われた令和6年9月五島市議会定例会で、出口市長が所信表明を行いました。今後のまちづくりの方針などを示したその内容の一部をお知らせします。
五島市は、テレビドラマの放送などにより、全国的に知名度が向上し、コロナ禍で落ち込んだ観光入込客数も回復傾向にあります。野口前市長が推進し、数々の実績を残した施策、五島市の良い流れをここで止めてはいけません。そして、これを支えているのは、市民の皆さまの人の温かさ、優しさに尽きます。
私は、この五島市を誇らしく思うとともに、体を張って守らなければいけないとの想いから、「五島をまもる!!」をスローガンとしております。
市民の皆さまお一人お一人と心をつなぎ、手を携えて五島を元気にしてまいります。
■1 有人国境離島法の充実
有人国境離島法の制定には、大変多くの方々にご尽力いただきました。
現在、この法律による航路・航空路の運賃低廉化や農水産物を本土に輸送する際のコストの軽減などは、国境離島に住む私達にとって無くてはならないものとなっております。
有人国境離島法は令和9年3月までの議員立法で、ずっと続くものではありません。
この五島を守るため、しっかりと有人国境離島法の改正・延長に向けた取組を進めてまいります。
■2 新たな雇用の創出
有人国境離島法に基づく雇用機会拡充支援事業により、平成29年度から令和5年度までの7年間で638人の雇用が創出され、うち島外からの雇用者は193人となっております。
雇用の更なる拡大に向け、これまで以上に企業や工場の誘致を進めてまいります。
■3 儲かる農林水産業の実現
基幹産業である農林水産業については、「かっこよくて儲かる産業」に育てることで、若者やUIターン者の新たな雇用の場にしていきたいと考えております。
農業の振興では、畑の基盤整備の推進に向けて、関係機関と協議しながら取り組んでまいります。また、付加価値の高い作物の産地化を進め、五島産ブランドの知名度向上を図ってまいります。
五島牛については、繁殖から肥育までの一貫経営を推進するとともに、生産拡大と繁殖農家の経営基盤強化につなげてまいります。
林業については、搬出間伐を拡大させ、生産量を増やすとともに、人工林の更新を図ってまいります。
水産業の振興については、「五島〆」などを推進し、ブランド力を高めてまいります。
■4 子ども・若者への支援
独身男女が気軽に参加できる出会いの場づくりをはじめ、結婚を望む若者へより良い後押しとなるよう支援してまいります。
若い世代が希望どおり子どもを産み育てることができるよう、経済的負担の軽減など、全ての子育て世代に寄り添う支援を行ってまいります。
雨の日でも、小さなお子様が安心して遊べる場所、身体を思い切り動かせる場所、子育てをしている保護者が交流できる場所づくりを基本的な考えとして、新たな子どもの遊び場づくりを進めてまいります。
■5 長寿への対応
地域医療提供体制の構築のため、医師や看護師などの人材確保に努めるとともに、巡回診療車両によるモバイルクリニックやオンライン診療を充実させてまいります。
介護サービスを提供するため、外国人などの人材確保に努めるとともに、離職した人材の復職支援にも取り組むほか、多職種連携の強化を推進し、地域包括ケアシステムの構築に向けた体制づくりにも、より一層取り組んでまいります。
高齢者の移動支援については、「チョイソコごとう」と路線バスなどとの融合による公共交通ネットワークの再編に取り組み、暮らしを支える大切な移動手段を存続してまいります。また、公共ライドシェアの導入について、タクシー事業者や関係者の意見を伺いながら検討を進めてまいります。
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