■五島椿油
こだわり工房 弘松
五島といえば椿油とかんころ餅という思いを昔から強く持っている松尾弘(まつおひろし)さん。自身の名前からつけた「こだわり工房 弘松」を営んでいます。以前五島市役所に在職していた時から、親しい人たちにお歳暮で配るためにかんころ餅を手作りしたり、自分の山の椿の実を集めて自家製の椿油を作ったりしていました。平成20年に定年退職しその2年後、遊休農地を活用したいという思いから自然薯やサツマイモの栽培を始めた松尾さん。取引先の青果会社に自然薯を出荷する時に、お土産として渡したかんころ餅の評判が良く、「商品化してほしい」との依頼があったことから、平成24年に市の補助事業を活用し、生産だけでなく、かんころ餅の加工や流通・販売にも取り組みました。
このようにして始まった「こだわり工房 弘松」は、かんころ餅を皮切りに、その後は椿油も商品化。長崎市内の物産展などにも出店しながら順調に売上を伸ばしていました。ところが令和元年4月、工房を火事で焼失する不運に見舞われます。残念ながらかんころ餅の製造を辞めざるを得なくなりました。その分椿油の製造に一本化。五島の高品質な椿油を全国の人々に届けようと奮闘中です。
9月に入ると約1か月かけて山のヤブツバキの実を手摘みし、皮をむいて干しながら選別する作業を続け、10月下旬に製油所で油にしてもらいます。その後、工房で瓶詰め作業を行い完成です。
オリーブオイルよりもオレイン酸を多く含み酸化しにくいため、長期保存や加熱に強い椿油。ふるさと納税の返礼品や市内の土産物屋、直売所で取り扱っています。
取材・執筆:ライターグループfumoto
問合せ:こだわり工房 弘松(奥浦町1418-2)
【電話】73-0635
ふるさと納税に関するお問合せ:政策企画課広聴・広報戦略班
【電話】72-6782
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