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市長コラム 結集のススメ

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長崎県五島市

■波乱の年明け
ニューイヤー駅伝で最終7区を走った五島市出身の的野遼大選手が激しく追い上げ、三菱重工の5位入賞が決まり、今年は幸先がいいなと思ったのも束の間でした。サッカー日本代表チームの国際親善試合を見ていたら、緊急地震速報が表示され、石川県能登地方の様子が映し出されました。「津波が来ます。早く逃げてください」のアナウンスが続く中で、家が揺れ、瓦が落ち、土ぼこりが舞い、火災が発生し、海岸には高い波が押し寄せています。東日本大震災を思い出させるような映像にぼう然としました。
翌2日には、日本航空の飛行機が火を噴きながら滑走・停止し、間もなく炎に包まれました。日航機の乗員乗客379人は全員避難しましたが、日航機と衝突した海上保安庁機の乗組員5人の方が亡くなりました。年明け早々の大きな災害・事故に、市民の皆さまも衝撃を受けたことと思います。
石川県で最大震度7の揺れを観測した「令和6年能登半島地震」では、これまでに災害関連死の方も含め222人の方が亡くなられ、いまだ22人の方の安否が確認されていません(1月15日現在)。
地震から2週間経ちましたが、道路や情報網は遮断され、ライフラインの復旧も程遠く、ほぼ全域で水が使えず、今でも孤立した集落があります。これに寒さと雪が加わります。私たちには想像もつかないような過酷な状況の中で、約1万7000人の方が避難生活を余儀なくされています。
能登半島では、令和2年末から群発地震が続き、昨年5月には珠洲市で震度6強の地震があり、多くの家屋が倒壊し局地激甚災害に指定されています。住民の防災意識も高く、地元自治体も相応の備えをしていたと思います。それにもかかわらず、大きな被害となり、いかに強大な地震だったかが分かります。
今から20年ほど前の平成17年3月20日、福岡県西方沖でマグニチュード7.0、福岡市を中心に震度6弱の地震がありました。五島市でも震度3が観測されましたが、幸い被害は確認されませんでした。
五島市の自然災害といえば台風が中心で、避難所なども事前に準備できますが、地震の場合そうはいきません。地域自らが被災し、大きな痛手を受けた後の対応の難しさを改めて考えています。
私たちも、日常の暮らしの中で、地震を含め自然災害にどう備えるのか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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