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私が選ぶとっておきの一冊ーRecommended Bookー

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長崎県五島市

■五島市に暮らすいろんな人のオススメ本を紹介するコーナー
私が選ぶとっておきの一冊ーRecommended Bookー

▼5冊目
市立図書館 司書 山本泰三(やまもとたいぞう)さん
富江町出身で、昨年4月に新しくオープンした市立図書館で司書として勤務しています。高校進学から島を離れ、大学は佐賀県へ。高校生の頃から本が好きだったことから、大学では図書館サークルに所属し、学生の視点で図書を選ぶ学生選書委員を務めていました。サークルでは、ビブリオバトルの開催やオススメ本を紹介する情報誌の作成など、今の仕事につながる活動も多く行っていたそうです。
卒業後はしばらく佐賀県で働き、令和3年に五島市へ。「本に関わる仕事がしたい」と、通信制の大学に通い司書の勉強を開始。令和4年11月から市立図書館に勤務し、グランドオープンの準備に携わってきました。昨年3月に司書の資格を取得し、オープンを迎えた4月からは司書として任用されています。「学生や若い世代の利用が少なく感じるので、学習だけではなく、本を読みにも来てほしいなと思います。本の良さをもっと知ってほしいなと。イベントなどを通して来てもらえるきっかけを作っていきたいです」。これまで多くの本に関わる中で感じてきたその魅力を図書館職員として伝えています。

○山本さんのとっておき
12巻に分けられていますが、はじめから読む必要はありません。パッと開いたページを読んでみてください。厳しい現実を生き抜く知恵と半歩前に踏み出す勇気がもらえるはずです。なんといっても2000年の保証付きですからね。

○自省録 マルクス・アウレーリウス
神谷美恵子/訳(岩波文庫)
ローマ皇帝マルクス・アウレーリウスの手記をまとめた自省録。書かれたのは今から2000年前。公開を前提としていない、あくまでも個人的な記録です。にもかかわらず、普遍的で示唆に富む言葉はどれも刺さるものばかりです。「あたかも一万年も生きるかのように行動するな(4巻)」、「現在の時を自分への贈物として与えるように心がけるがよい(8巻)」といった言葉は、人生の短さと今この瞬間を生きることの大切さを教えてくれます。
私自身、将来に悩んでいた時期にこの本に出会いました。コントロールできないことにこだわるのをやめ、今自分ができることに全力を尽くそう。そう思うきっかけを与えてくれた大切な一冊です。

こちらの本は市立図書館で借りられます。

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