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南島原の考古学

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長崎県南島原市

■出土瓦と地名~常光寺前(じょうこうじまえ)駅西側遺跡(南有馬町)~
令和4年に調査された常光寺前駅西側遺跡。そこから気になる瓦が出土しました。瓦は一番下の粘土(地山)層の上面から半分くらい欠けた状態で確認され、その状況から、お寺やお城など大きな建物の軒先に取り付ける文様付きの軒丸瓦ではなく、そのあとに接続する「丸瓦」と判明しました。現在もお寺の本堂は丸瓦と平瓦が使用されていますが、このような取付方法を本瓦葺きといいます。
瓦は今から1,500年前の飛鳥時代に朝鮮半島から伝わり、現在まで日本家屋の屋根には瓦の伝統が受け継がれています。
今回、調査した場所の近くに「瓦焼」という地名があります。その文字から瓦を焼いた場所ではないかと想像をしてしまいますが、今のところ「瓦焼」=「瓦を焼いた場所」という確証は得られていません。成立した時代はともかくとして、何かの由来があって「瓦焼」の地名が誕生したのでしょう。
出土した瓦は、長さ12cm・幅15cm・高さ7cmで、全長を復元すると30cm前後になります。とても丁寧に作られた瓦で、時代は16世紀後半から17世紀に初頭にかけて作られたと推定されます。もしかすると、この瓦は日野江城や原城に使用するため有馬の殿様が発注した瓦だったかもしれませんね。

▽10月~11月の小企画
日時:10月1日(日)~11月30日(木)午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※休館日…火曜日
場所:深江埋蔵文化財・噴火災害資料館
料金:
・一般…200円
・高校生…150円
・中学生以下…無料
※団体割引あり
※企画展は入館料のみでご覧いただけます。

問合せ:文化財課(南有馬庁舎)
【電話】73-6705

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