12月1日は世界エイズデー

11／44

あなたが変わればエイズのイメージが変わる。
UPDATE HIV!

HIV感染者の治療は進歩し、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患と同様、「コントロールできる病気」となりました。正しく予防すれば、むやみに恐れる必要はありません。しかし、現状はそうした変化が正確な情報として伝わっていない状況です。
ひとりでも多くの人がHIV・エイズのことを自分事としてとらえ、予防、検査や治療などの正しい知識を身につけ、HIV検査の受検促進や差別・偏見の解消につなげることが大切です。

■1　HIVとエイズの違いは?
HIVは、ヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前です。
エイズはHIVに感染し、健康であれば問題にならない弱い病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症した状態をいいます。

■2　エイズって、流行ってるの?
近年は、減少傾向にありますが、毎年、HIV感染者、エイズ患者が新たに報告されています。自分がHIVに感染していることに気づかず、エイズを発症して初めて気づく「いきなりエイズ」が約3割おり、中年層で増加しています。

▽令和4年
HIV感染者：632件
新規エイズ感染者：252件
*新型コロナウイルス感染症の影響により、無症状感染者が十分に診断されていない可能性もあります。

▽新規HIV感染者およびエイズ患者報告数の年次推移

参考：厚生労働省エイズ動向委員会

■3　どうやってHIVに感染するの?
▽性行為感染
コンドームを正しく確実に使う、出血を伴う性行為をしない、不特定多数の人との性行為をしないなどにより、HIV感染から身を守ることができます。

▽血液感染
覚せい剤などの回し打ちによる注射器具の共用などによって感染します。

▽母子感染
母親がHIVに感染している場合に妊娠中や出産時に赤ちゃんへ感染することがあります。適切な治療や予防対策により、感染率を1%以下に抑えることができます。

●こんなことでは感染しません!
握手や軽いキス、咳・くしゃみ、回し飲み、プールやお風呂、トイレの共用など

■4　HIV感染からエイズ発症まで
HIVに感染してもすぐにエイズを発症するわけではありません。

▽HIV感染
感染から数週間以内に、風邪に似た症状が出ることがある。
↓
▽無症候性キャリア期
約1～10年、症状のない状態が続き、免疫力は徐々に低下する。
この間、他人へ感染させてしまう可能性がある。
↓
▽エイズ発症
免疫力が著しく低下し、やがて本来なら自分のカで抑えることのできる感染症やがんを発症する。

■5　HIVの検査ってどこでできるの?
▽どこで受ける?
全国のほとんどの保健所で、住所地に関係なく、「無料・匿名」で受けられます。
医療機関でも有料(5,000～10,000円)ですが、受けることができます。
「HIV検査相談マップ」検索

▽HIV抗体検査の流れ(県南保健所の場合)
【予約】電話で検査の予約
↓
【検査】問診・採血(8cc)
↓　約2～4週間後
【結果説明・検査後の相談】結果を聞きに行く(検査時に渡される個人控えが必要)

▽いつ受けるの?
HIV感染初期の検査では、正しい結果が出ない場合がありますので、感染の可能性があった日から3カ月以上経過してから検査を受けてください。

■6　HIV感染後の治療って?
HIV感染後、早期に服薬治療を開始すれば、エイズを発症することはありません。現在は「1日1回1錠」の服薬で発症を抑えられるようになっています。エイズを完治させる方法は見つかっていませんが、継続服用することで、これまでと同じ生活を送ることができます。

■7　HIV・エイズ以外にも注意が必要な性感染症は?
梅毒、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス感染症など10種類以上あります。
なかでも、梅毒は近年、感染者が急増(男性…20～50代、女性…20代)しており、感染力が強く、キスでもうつる可能性があります。

▽梅毒の症状
性器や口の中に小豆から指先くらいのしこりができたり、痛みやかゆみのない発疹が手のひらや体中に広がることがあります。これらの症状が消えても、感染力が残っており、未治療の場合は数年から数十年かけて全身で炎症が起こることがあります。

■エイズと性感染症に関する情報・相談
▽(公財)エイズ予防財団　電話相談(土日祝日・年末年始を除く)
【フリーダイヤル】0120-177-812(携帯電話の場合【電話】03-5259-1815)
午前10時～午後1時、午後2時～5時

▽県南保健所　電話相談・検査(土日祝日・年末年始を除く)
【電話】0957-62-3289
午前9時～午後5時(相談は随時、検査は要予約)

▽エイズ予防情報ネット(API-Net)
【URL】https://api-net.jfap.or.jp