文字サイズ
自治体の皆さまへ

つなごう未来へ!島原半島ユネスコ世界ジオパーク

20/39

長崎県南島原市

■「浜の川湧水」と「かんざらし」
海にほど近く、時折潮の匂いを感じる港町の一角に、忽然と湧き出す真水「浜の川湧水」。100メートル歩けば海辺になるこの場所に、なぜきれいな真水が湧き出るのでしょうか。
眉山や普賢岳の山々に降った雨は、地下に浸み込み、長い時間をかけて地層の中を通過し、ミネラルを豊富に含む湧水となって地表や海底に湧き出します。島原の市街地は、たくさんの水をたたえた山々の麓に位置しているため、水が豊富に湧き出しています。
現在の「浜の川湧水」がある場所は、かつては海で、おそらく当時から海底に湧水が湧き出していたことでしょう。しかし1792年5月21日、眉山が強い地震によって大崩壊を起こし、大量の土砂が海を埋め立てました。それまで海だった場所が陸地となり、海底に湧き出していた水が地上に湧き出し、現在の姿になりました。
海沿いに湧き出す真水は貴重だったことから、水を求めて人が集まり、いつしか港町ができました。1915年、「浜の川湧水」に隣接するお店が、1年で最も寒い“大寒”の時期に、もち米の粉で作った白玉団子を湧水で作った蜜に浸して食べる「かんざらし」を売り出しました。このお店が「銀水」です。「浜の川湧水」を使うからこそ生まれる独特の食感と、甘くて奥深い蜜の味は、眉山の大崩壊がなければ生まれることのなかった、島原の伝統的なジオスイーツです。
また、かんざらしはお店によって蜜の味が違うため、さまざまな味を楽しめます。おすすめの味を探してみてはいかがでしょうか。

▽第63回ジオ空(ぞら)教室 第12回島原半島ユネスコ世界ジオパーク 高校生研究発表大会
高校生が島原半島内の自然や地球現象などふるさとの魅力を、高校生ならではの視点で探求した成果を発表します。

日時:10月7日(土)午前9時30分~午後2時
※終了時間は前後する場合があります。
場所:がまだすドーム(雲仙岳災害記念館内)
料金:無料
申込み:不要

問合せ:島原半島ジオパーク協議会
【電話】0957-65-5540【E-mail】info@unzen-geopark.jp

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU