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つなごう未来へ! 島原半島ユネスコ世界ジオパーク

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長崎県南島原市

■平成新山と仁田峠
平成新山は、平成噴火の際にできた溶岩ドームで、国の天然記念物に指定されています。
平成噴火は雲仙普賢岳が「島原大変」と呼ばれる寛政4年の噴火後、198年間の休止期間を経て、平成2年11月17日から平成7年2月まで続いた噴火活動のことです。
最初に噴火を始めてから、平成3年2月の噴火以降はマグマ水蒸気爆発が発生し、麓の島原市や南島原市深江町に大量の降灰をもたらし、農業・観光・市民生活などに多大な被害を与えました。さらに、大量の降灰は雨によって土石流を頻発させ、民家や橋、道路、鉄道を押し流し、市街地や耕地を土砂で埋め尽くしました。
同年5月には、普賢岳の地獄跡火口から溶岩ドームが出現し、地下からマグマが供給されて成長を続けました。溶岩ドームは成長を続ける中で、しばしば一部が崩れ落ち、火山ガスを放出しながら火砕流となって山の斜面を一気に流れ下りました。
平成7年2月にマグマの供給が停止するまでの溶岩の総噴出量は、2億4,000万立方メートル(東京ドーム約194個分)と見積もられています。
普賢岳の山頂近くに盛り上がった溶岩ドームは、平成8年に「平成新山」と命名され、雲仙の仁田峠にある2つの展望所からは、平成新山を間近に観察することができます。特に第二展望所からは平成新山に加え、眼下には扇状地や深江断層・布津断層がつくった崖、また、火山の麓で暮らす人々の営みが観察できる風景が広がります。
また、5月はミヤマキリシマが見頃となり、仁田峠にはミヤマキリシマの観賞などを目的に多くの登山者が訪れます。仁田峠を訪れる際には、道中の仁田峠第二展望所に立ち寄り、ミヤマキリシマとともに島原半島の火山が創りだした景観も楽しんでみてはいかがでしょうか。

問合せ:島原半島ジオパーク協議会
【電話】0957-65-5540【E-mail】info@unzen-geopark.jp

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