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自治体の皆さまへ

市民病院だより

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長崎県大村市

◆食事と薬のハッピーバランス〜健康生活のヒント〜
市立大村市民病院 内科 芦田 隆一先生

「食事制限」と聞くと、ちょっと身構えてしまいますよね。食べることは人生の喜びの一つですから、あまり厳しくしてしまうと、生活が味気なくなったり、食欲が落ちてしまうこともあるようです。よって、バランスのよい食事をおいしく食べながら体調や体力も維持できる、そんな栄養管理が理想的だと言えるでしょう。皆さんの日々の生活がより楽しく、そして健康的になるように、最近の考え方や治療法をご紹介します。

◇高齢者の皆さんへ
厳しい食事制限は体の筋肉を減らしたり、免疫力の低下を招く可能性があります。よって、適切な栄養をバランスよく摂ることは、とても大切なことです。
一方で、一人ひとりの健康状態や体型は異なりますので、柔軟な対応が必要です。特に糖尿病においては、年齢や体力、薬の内容によって、治療目標が変わります。
長らく通院中の人、特に75歳を過ぎた人や、体力や食欲の低下を感じている人は、まずはかかりつけ医にご相談ください。

◇糖尿病治療中で体重が気になる人へ
体重管理や食事制限に一生懸命取り組んでいるのに、思うような結果が出ないと感じている人も多いのではないでしょうか。
以前の糖尿病治療薬は、体重を増やしてしまう薬が多かったのですが、最近では食欲を少し抑えて空腹感を和らげたり食事の量を自然と減らして、体重管理にも効果が期待できる薬が登場しています。
これらの薬は血糖値のコントロールだけでなく、体重管理も同時にサポートすることで、糖尿病の総合的な治療に貢献すると考えられています。

◇まとめ
健康のために食事に気をつけることは素晴らしいことです。でも、あまり頑張りすぎないことも大切です。
今回取り上げた以外にも、塩分を排泄するなど食事療法と一緒に使うことで効果を高められる薬がたくさんあります。
かかりつけ医と一緒にあなたに合った治療方法を考え、無理のない範囲で続けていきましょう。

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