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【特集】シリーズ 対馬ぐらしのススメ(1)

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長崎県対馬市

【対馬で暮らす移住者に聞きました!】
都会を離れて地方で暮らす人の流れは、近年、人生の選択肢の一つとして定着しており、対馬にも毎年、多くの人が移住しています。生まれ育った故郷対馬へ帰る人、思い描いた暮らしを実現するために対馬を選ぶ人。様々な理由で対馬へ移住した方の目線は、対馬に住む私たちにとって、新しい魅力を見つけるヒントになるかもしれません。
今回は、大学生の時に対馬を訪れたことをきっかけに、Iターンで対馬ぐらしをスタートした森賀優太(もりがゆうた)さんと川端優花(かわばたゆうか)さんにお話を伺いました。ともに24歳、インターン先に対馬を選び、対馬で暮らすことを決意するという同じ境遇の2人ですが、海と山、それぞれのフィールドで対馬の課題解決のため奔走する二人の生き方とは。

※インターン…社会に出る前の学生が、企業などで実際に仕事を体験することです。

■より良い社会に変えようと生きる人たちと関わりたくて
愛媛県出身 森賀優太さん
◇社会での立ち位置を探して
「今後の人生の中で、自分も地域づくりに関わることができる場所がいいと思い、日本各地を調べる中、変化の途中にあるのが対馬だと思いました。」
大学で国際関係学を学んでいた森賀さんがこれからの社会の在り方を学ぶ上で、持続可能な地域づくりを行うために必要なヒントを探すことができるのではないかと選んだのが、対馬でのインターンでした。社会の資源循環に取り組む上県町の一般社団法人MITを受け入れ先に、4年生の夏に対馬を初めて訪れました。
3か月のインターンでは、会議などの議事録を作成するなど、色々な活動に関わりました。そのような中、大きな転機になったのが、休日の丸徳水産でのアルバイトでした。
「休日に暇を持て余していたところ、インターンで知り合った丸徳水産の犬束社長に誘われ、アルバイトさせていただくことになりました。バイト中は住み込みで働き、仕事が終わって、犬束さんのご家族と一緒に食卓を囲む中で、皆さんが熱い思いで対馬と向き合っていることを知り、私もその思いの輪に加わりたいと思うようになりました。」

◇自らを売り込み、再び対馬へ
「インターンを終え、対馬への思いは強くなる一方でした。犬束社長にも、卒業したら対馬に来い!と言われていたのですが、今の自分が対馬に行っても、はたして役に立つのだろうかという不安が大きく、あと一歩が出ない状況でした。」
丸徳水産では、対馬の水産業を元気にすることで、地域の活性化につなげようと様々な取り組みを行っています。その中で、自らの居場所が作れないかと考えた森賀さんは、これまで培った経験をもとに、新たな事業を提案するプレゼンテーションを行い、自らを売り込みました。
「食や漁業体験を通じた水産業や地域の振興に取り組む丸徳水産の事業は、交流人口を増やす必要があります。より漁業の現場に近いところに人を送り込むにはどうしたらよいか考えた時、学生時代に経験のあった空き家を使ったコミュニティスペース作りが役に立つと思い、地域の空き家を改装した宿泊事業を提案しました。結果、新規事業として採用いただき、私もその担当者として働くことになりました。」
現在、森賀さんは、丸徳水産の社員として、美津島町女護島地区の空き家を改装し、1棟貸の宿泊施設オープンに向け準備を進めています。
「対馬に来た人に、対馬のことをより深く知ってもらうためには、島の人たちの暮らしが見える場所で寝泊まりしてもらうことがとても大事だと思うんです。地域の中に宿泊施設があることで、それが容易にできるようになります。20年後、対馬がより輝いた地域であるために、島の中と外に、対馬を大切に思ってくれる人をもっと増やしていきたいと思っています。」

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