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わがまち再発見『文化財のみかた』第9回

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長崎県対馬市

■貝塚はごみ捨て場?
みなさん貝塚と聞くと何を思い浮かべますか?貝塚は縄文時代(約13,000年前~約3,000年前)に見られる、貝殻や動物の骨、人骨、土器、石器などが積み重なった遺跡です。
縄文人は氷河期が終わり温暖な気候になったことで、食料を得る手段の一つとして海に進出しました。やがて、魚介類を常食する集団は海辺に住むようになり、集落のそばには貝塚が形成されるようになりました。本来、動物の骨は有機物であるため日本の酸性土壌では分解されますが、貝に含まれるアルカリ性の炭酸カルシウムにより中和されることで現代まで残り続けています。
「貝塚=ごみ捨て場」といったイメージを持たれている方が多いと思いますが、人骨やまだ使える状態の道具(土器や骨角器など)が出土していることや、ごみ捨て場にしてはきれいに骨や貝殻が並べられている状態が発見されていることから、重要な儀礼や祭祀の場であったのではないかとも考えられています。これはアニミズムという全てのものに魂が宿るという信仰によるものとされ、縄文人が死者を弔い、これからも狩りや漁が成功するように祈る場所だったのかもしれません。
対馬でも、佐賀貝塚(峰町佐賀)や志多留貝塚(上県町志多留)などの貝塚が発見されており、対馬における縄文人の生活をうかがい知ることができます。

些細なことでもかまいませんので、疑問や質問がありましたらお気軽にお尋ねください。

問合せ:文化財課
【電話】0920-54-2341
【E-mail】k_bunkazai@city-tsushima.jp

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