(イラスト)島原城跡大手門(一部)の発掘調査状況とグリッド
■意外と大変な準備作業
工事予定地で国民共有の財産である遺跡の保護ができない場合は、本調査と呼ぶ発掘調査を行い遺跡の詳細な記録を記載した報告書を作成し、後世に伝えます。
本調査を始める前の現場での準備作業として測量があります。調査地を格子状に区画し、杭を設置します。これをグリッド設定といいます。グリッドは、発掘調査で出てくる遺構や遺物の位置を把握するために必要なものです。
さらに、遺構などがどの深さから確認できたかすぐに知ることができるように、杭の標高を事前に測っておきます。グリッドの大きさは、4m四方程度です。
また、地形が遺構の形状を成す、お城や古墳などが調査対象となった場合、発掘調査で掘り進める前に地形の測量を行います。
やり直しがきかない発掘調査は、記録を残すための事前準備が大切なのです。
問合せ先:社会教育課
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