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ジオパーク

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長崎県島原市

■「浜の川湧水」と「かんざらし」
海にほど近く、時折潮の匂いを感じる港町の一角に、忽然と湧き出す真水「浜の川湧水」。100メートル歩けば海辺になるこの場所に、なぜきれいな真水が湧き出るのでしょうか。
眉山や普賢岳の山々に降った雨は、地下に浸み込み、長い時間をかけて地層の中を通過し、ミネラルを豊富に含む湧水となって地表や海底に湧き出します。島原の市街地は、たくさんの水をたたえた山々の麓に位置しているため、水が豊富に湧き出しています。
現在の「浜の川湧水」がある場所は、かつては海で、おそらく当時から海底に湧水が湧き出していたことでしょう。しかし1792(寛政4)年5月21日、眉山が強い地震によって大崩壊を起こし、大量の土砂が海を埋め立てました。それまで海だった場所が陸地となり、海底に湧き出していた水が地上に湧き出し、現在の姿になりました。
海沿いに湧き出す真水は貴重だったことから、水を求めて人が集まり、いつしか港町ができました。1915(大正4)年、「浜の川湧水」に隣接するお店が、1年で最も寒い“大寒”の時期にさらしたもち米の粉で作った白玉団子を、湧水で作った蜜に浸して食べる「かんざらし」を売り出しました。このお店が「銀水」です。「浜の川湧水」を使うからこそ生まれる独特の食感と、甘くて奥深い蜜の味は、眉山の大崩壊がなければ生まれることのなかった、島原の伝統的なジオスイーツです。
また、かんざらしはお店によって蜜の味が違うため、様々な味を楽しめます。おすすめの味を探してみてはいかがでしょうか。

■第63回「ジオ空教室」
第12回島原半島ユネスコ世界ジオパーク高校生研究発表大会
県内の高校生が自らのふるさとの魅力を、高校生ならではの視点で探求した成果を発表します。
とき:10月7日(土)9時30分~14時
※終了時間は多少前後する場合があります。
ところ:がまだすドームセミナー室
参加料:無料

問合せ先:島原半島ジオパーク協議会
(【電話】65-5540)

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