「人生の達人」
佐藤 正子(さとう まさこ)さん(81)
昭和18年、東京都大田区に生まれる。高校卒業後、服飾関係の学校で洋裁・デザインを学んだ後、興味があったレザー製品のデザイナーとして服飾関係の会社に就職。その後、結婚~育児を機にご主人の故郷である島原へ。若い頃から油絵・水彩画を描き続け、現在も長崎県美術協会展などに水彩画を出展している。
島原へ移住後、絵手紙の創始者である故小池邦夫先生が監修するNHK学園(通信教育)の絵手紙教室で学び講師資格を習得。市内地区公民館などでの絵手紙教室で長年講師を務め、その魅力を広めている。
長崎県美術協会会員、示現会正会員、さろん・いさんて副会長。六ツ木町在住。
■自分らしく、感じたままに筆を走らせて
▽「心」伝わるお便りを
「若い頃から絵を描くのが好きで、今も続けています。絵手紙は結婚後、島原に来た頃に人の勧めで始めましたが、すっかりその楽しさに魅了されました。今は月に五、六回程度、公民館などで講師をさせていただいています。」と、笑顔で語るのは絵手紙講師としてその魅力を伝える佐藤正子さんです。
佐藤さんは、絵手紙の創始者である故小池邦夫先生が監修するNHK学園の絵手紙教室を通信教育で2年間学び、小池先生の面接を経て講師資格を習得しました。
「島原に来た当時は知り合いもいなくて、東京にいる友達とのコミュニケーション手段として絵手紙を始めました。水彩画を続けていたこともあり、気軽に絵手紙の世界に飛び込むことができました。こちらで知り合った友達にも絵手紙を送るようになると「私もやってみたい」と言われるようになり、講師としての勉強を積んで50歳を過ぎた頃から指導を始めるようになりました。市内の公民館での活動が中心になりますが、霊丘公民館の絵手紙教室が一番長くて、講師レベルの方もいらっ「心」伝わるお便りをヘタでいい、ヘタがいい自分らしく、しゃいます。絵手紙を通じた会員さんとのコミュニケーションはとても楽しい時間ですね。」と、笑顔で語ります。
絵手紙の魅力についてお聞きすると「上手に描かなくていいんです。上手に描こうと思うから難しい。[ヘタでいい、ヘタがいい]これが絵手紙の創始者である小池先生のモットーです。
そして野菜や果物はまずヘタから描きます。果実はヘタから大きくなります。だからヘタから描くように指導しています。題材は季節のお花や旬の野菜や果物など。絵に添える「ことば」も自由な発想で考えます。送る相手を思いながら、じっくり題材と向き合いながら、自然の中で題材を見つけた瞬間にひらめくこともあります。とにかくヘタでいいんです。自分らしく一生懸命描くことが大事。それが気軽に始められる絵手紙の楽しさと魅力ですね。」と、語ります。
毎日をいきいきと元気に過ごす佐藤さん。絵手紙と水彩画のほかにも水泳、レザークラフト教室にも長年通っているそうです。「どれも目いっぱい楽しんでいます。いろいろな活動を通じて、出会った仲間とのご縁を大切にしていきたいですね。素敵な友達がたくさんできて、島原に来て本当によかったと思います。絵手紙教室では上手な方が増えてきました。そういう方が指導者になって、楽しい絵手紙の輪がもっと広がっていけばうれしいですね。」と、今後の展望を語っていただきました。
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