◎本市出身の俳優、宮﨑香蓮さんが日常で感じたことを掲載
■子どもの頃はよく本を読んでいました
1月に舞台「死ねばいいのに」という作品をやっていました。とんでもないタイトルですが「生きる」というメッセージがこもった作品でした。原作は京極夏彦先生、劇場は新宿にある紀伊國屋サザンシアターでした。いろんなところに文学の香りがしますね。わたしはどちらかというとよく本を読む方の子どもでした。
きっかけはいろいろあります。まずは小学生のときの読書マラソン。配られたシートのマス目を読んだ数だけ塗って行くのですが、その色塗りを進めたかったから。そのために、読みやすい本で数を稼いでいたような気もします。次に「ハリーポッター」が爆発的にヒットしたこと。学校に持っていき、朝の読書の時間に読んでいました。あの分厚い原作本はランドセルの幅をとり、今思うと、よく持って行っていたなと思います。とてもワクワクする本で、想像する楽しさや読み進めたいと、はやる気持ちを教えてもらいました。
最後は、市の図書館が家から近かったから。そのくらいの理由だったと思います。学校にも図書室がありますよね。小学生のときは、校舎の中にある多目的室のような、教室が2つつながったような形の図書室。中学生のときは、校舎から独立したプレハブ小屋のような図書室。高校のときは校舎の最上階にあり、光が入る見晴らしのいい図書室。どの図書室もそれぞれ好きでした。最初の学年のときは、入るのに少しどきどきして。高校生のときは課題も多く、受験もあるしでなかなか行けず、もうちょっと行っとけばよかったな、なんて思います。
こんな感じで、本には触れてきた方ですが、最近新たな扉が開きました。それは「短歌」です。31文字の中にぎゅっと詰まった、想像力を掻き立てられる世界。まだ数冊読んだ程度ですが、魅了されています。春の風もうすぐそこにやってきて新しい種、芽吹くでしょうか。いえ、自分で芽吹かせに行こうと思います!借りた本を入れた重たいトートバッグを持ち、図書館から歩いた道のことを思い出し書いてみました。
島原城の桜は、まだ咲いていませんか。はやくあたたかい空気に包まれて、散歩ができますように。2月のわたしより。
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