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健康一口メモ 445号

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長崎県波佐見町

◆「適正飲酒のすすめ」
・東彼杵郡医師会 阿部千鶴(川棚町)

「酒は百薬の長」という言葉があります。広辞苑では、「適度な酒はどんな薬にも勝る効果があるという意」とあります。この「適度」がどのくらいか、皆さんはご存知でしょうか?。
「節度ある適度な飲酒」としては、成人男性で1日平均純アルコール約20g程度です。それぞれ、ビール(アルコール度数5%)で500mL1本、日本酒(15%)で1合、ウイスキー(40%)でダブル1杯、缶チューハイ(7%)で350mL1本、ワイン(12%)でグラス2杯、焼酎お湯割り(焼酎5:お湯5)だと約コップ1杯が相当します。
女性や65歳以上の方、少量の飲酒で顔面が紅潮したり、動悸、頭痛が起こる方などは、より少ない量が妥当です。また、この量を守れば毎日晩酌してもいいというわけではありません。純アルコール40gのお酒を肝臓で分解するのに、個人差はありますが平均6~7時間前後かかるといわれます。飲酒後、寝ている間も肝臓は黙々と働いています。この肝臓を毎日遅くまで酷使すると障害がでてきます。週に2日は休肝日を作り(5日飲んで2日休む、ではなく2~3日飲んだら1日休む)、肝臓を休ませてあげましょう。
脂肪肝、肝炎、肝硬変などの肝臓病の他にも、お酒の飲みすぎにより、様々な病気が起こることが知られています。例を挙げると、癌、うつ病、認知症、アルコール依存症、高血圧、不整脈、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症・痛風、膵炎、胎児性アルコール症候群(妊婦の飲酒による)などです。また、飲みすぎによる転倒などの事故やケガ、飲酒運転での事故もあります。自身の健康のためや、大切な方を悲しませないためにも、適度な飲酒をおすすめします。
最後に、適正飲酒の10カ条を紹介します。
1.笑いながら共に、楽しく飲もう。
2.自分のペースでゆっくりと。
3.食べながら飲む習慣を。
4.自分の適量にとどめよう。
5.週に二日は休肝日を。
6.人に酒の無理強いをしない。
7.薬と一緒には飲まない(睡眠剤、安定剤、糖尿病薬など)
8.強いアルコール飲料は薄めて。
9.遅くとも夜12時で切り上げよう。
10.肝臓などの定期検査を。
「酒は飲んでも飲まれるな」、楽しく美味しく、体に優しく飲みたいですね。

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