■機能性ディスペプシア
小川クリニック
小川 吾一先生
機能性ディスペプシアと言われても何のことか分からない人がほとんどだと思います。機能性という言葉は抽象的だし、ディスペプシアは英語で、ますます分からないですね。単語が長いので以下英語読みでFD(functional dyspepsia)と略します。
FDとは簡単に言うと、胃が痛い・胃がもたれるなどの症状があるにもかかわらず、胃カメラなどで検査をしてもその原因が見つからず、かつこれらの症状が慢性的に持続する病気のことです。昔は神経性胃炎・胃痙攣などと呼ばれていたものです。その他の症状としては胃の不快感・膨満感・げっぷ・食欲不振・嘔気などがあります。先ほど胃カメラなどで原因が見つからないと言いましたが、実は目に見える所見が見つからないだけで、その病因として胃の運動機能・胃粘膜の知覚過敏・胃酸・睡眠不足・心理的社会的ストレスなどが関係していると言われています。
このようにFDはまだまだ得体の知れないつかみどころのない病気ですが、暴飲暴食を控え、十分に睡眠をとり、ストレスを避けるような生活を心がけることで予防できる病気です。
もし、FDが気になる方や心当たりのある方は悩まずに気軽に医療機関を受診してください。
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