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健康テラス

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長崎県長与町

◆関節リウマチの方の生活における注意点
井川内科医院
井川長年先生
井川敬先生

前回関節リウマチの概要についてお話しましたが、生活において心がけておいた方がよいことがいくつかございますので、今回ご紹介させていただきます。

・適度な安静を心がけましょう
関節リウマチは関節だけでなく全身が慢性的に消耗する病気です。そのため全身と関節の安静が必要です。十分睡眠をとり、疲れたら積極的に休息をとりましょう。病初期では薬剤による病気のコントロールが重要です。ただし一般的に関節リウマチの治療薬はその効果がしっかりと現れるまで1~3カ月かかることが多いので、効果が現れるまでは激しい運動や重労働、長時間の歩行など関節に負担がかかる作業はなるべく避けましょう。

・体を冷やさないように気をつけましょう
関節を冷やすと痛みが強くなったり、関節が動かしづらくなったりすることがあります。寒い時期だけでなく、夏も冷房の風が直接あたるのを避けて長袖や長ズボン、ブランケットなどで関節の保温を心がけましょう。ただし、関節が腫れて熱感があるときは、関節の炎症が起きている可能性もがありますので、温めないようにしましょう。

・適度な運動を行いましょう
関節リウマチの方々に、適度な運動は推奨されています。治療薬により関節の状態が落ち着いてくればストレッチや運動を行うことは勧められます。運動の強さは運動後一時間程度の休息で次の活動に支障がない程度にしましょう。また「安静」は大切ですが、「全く動かさない」ということではありません。全く運動しなければ、関節を支える筋肉の力が低下して筋肉が萎縮し、結果として関節が硬くなり動かせなくなること(拘縮;こうしゅく)が起こることがあります。手足の筋力や関節の可動域(動かせる範囲)を維持するために運動を行うことは、とても重要です。主治医に相談をしながら運動を上手に取り入れていきましょう

・関節リウマチにならないためには?
関節リウマチの発症には喫煙と歯周病との関連が知られています。また、喫煙が多い場合や歯周病が悪い場合は関節リウマチの治療が効きにくいことも多く、歯周病の治療で関節痛が改善することもあります。関節リウマチが心配な場合は、禁煙と定期的な歯科受診による歯周病の管理をお勧めします。

最近治療薬の進歩により進行を抑えることが可能となりました。そのため、なるべく早い時期に診断して、治療を始めることが重要です。関節リウマチではないかと思ったら、早めにリウマチ専門医の診察を受けることをおすすめします。ご心配の方はお気軽にご相談下さい。

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